DAWを使用していて急に動きが重くなったり、アプリケーションの応答がなくなったり、画面描写が遅れたり、とMacの動作が安定しなくなることってありますよね。
今回は、DAWを使用する人に限らず、すべてのMacユーザーにオススメする、調子が悪いMacのメンテナンス術10選についてお届けします。
この記事では、10の方法を簡単に実行出来るものから紹介していきます。後半にいくほど手間と時間がかかるので、1から順に試していってみてください。
DAWやプラグインの動作が重いときについての対処法に関しては以下の記事も参考にしてみてください。
また、定型文のようで恐縮ですが、以下の対処法はご自身の責任において行ってください。万が一なんらかのトラブルが発生してもこちらでは一切の責任を負いませんのでご了承ください。
目次
1.システムを再起動する

Macに限らず、コンピューター全般で使える対処法です。
Macを使用してDAWを動かしたり、Webブラウザを使用したり、などといろいろな作業をしていると各アプリケーションがどんどんメモリを確保していきます。
その状態でDAWを起動すると、残された未使用メモリのみを使用して動作をするので、すぐにメモリが不足してしまいます。DAWを起動する前に再起動を行うことで、フレッシュな状態のメモリをDAWに渡すことができるので、無理なく動作させることが可能です。
DAW起動前にはMacを再起動する習慣をつけましょう。
また、Macユーザーは電源を落とさずにスリープさせて使用している方がほとんどだと思います。たまには数時間ほどシステムを終了してから起動すると快適に動作をする気がします。ほとんど気持ちの問題だとは思うのですが。
2.Mac本体の放熱を促す
DAWなど動作の重いアプリケーションを使用していると、Mac内部の各部が熱を持っていきます。内部に十分なスペースがあるタワー型のPCに比べるとMac、特にノートタイプの機種は内部に熱が溜まりやすく、CPUの動作が遅くなる場合があります。
Macの周りにものを置いておくと空気の回りが悪くなり、結果としてMacの放熱を妨げる場合があります。デスク周りは可能な限り風通しがよくなるようにものを置かないようにしましょう。特に夏場はCPUが大変高温になるので、意識して放熱させてあげましょう。
また、ノートタイプMacをお使いの場合は、ノートPC用の下敷きタイプの放熱用のファンなどを使用してMac本体の放熱を促してやることで、安定した動作をさせることができます。
3.ログイン項目から不要なアプリ除外する

ログイン項目とは、Macを起動して自分のアカウントにログインした時に起動するアプリケーションやドライバのことを指します。自分のアカウントしか存在しない状態だとログインという認識がなくなってきますが、起動時に自動的に立ち上がるアプリケーションだと思ってください。
ログイン項目は[システム環境設定]→[ユーザとグループ]のログイン項目から設定可能です。DAWに関係ないアプリケーションは極力取り除くようにしましょう。
また、自分のアカウント以外にDAW専用のアカウントを作成するのも大変オススメです。
4.デスクトップのアイコンを整理する

デスクトップ上にアイコンを大量に置いておくとMacの動作は重くなります。デスクトップには必要最小限のファイル、フォルダ以外置かないようにしましょう。
また、ゴミ箱にもファイルを貯めて置かずに、都度[ゴミ箱を空にする]を行い空にしておきましょう。
5.不要なウィジェットを無効にする

近年のOSアップデート後に、メニューバーの一番右に見慣れないアイコンがあるな、と思っていたのですが。iOSのように通知や今日の予定やらを教えてくれるウィジエットが実装されていました。
この手のウィジェットはバックグラウンドで色々動作を行うので、便利なのですが、DAW用のアカウントでは全てOFFに設定しましょう。
株価とかってアメリカ本国ではみんな気にしているんですかね?iOSのウィジェットでもすごく気になっていました。
6.メモリ解放アプリを使用する
使用中に空き領域が減っていくMacのメモリを解放するアプリケーションを使用することで、DAW使用時にメモリ不足に陥ることが少なくなります。
FreeManなどのメニューバーのアイコンからワンタッチで解放できるアプリケーションを使用するといちいちウィンドウを立ち上げることなくメモリ解放が行えるため便利です。
7.Time Machineの自動バックアップをOFFにする

Time Machineは自動的にMacのバックアップを取ってくれて大変便利なのですが、意図しないタイミングでバックアップを作成し始められてしまうとDAWの動作に支障をきたす場合があります。
そのため、自動バックアップをOFFにして、定期的に手動でバックアップを作成するのがオススメです。そうすることで、必要なときだけ外部ハードディスクドライブの電源を入れればよく、バックアップ用のハードディスクも長持ちします。
8.セーフブートを行う
セーフブートモードで起動することで、Mac内の不要なキャッシュを削除することができます。
セーフブートの方法はMacを再起動し、起動画面にAppleロゴが表示されるまで[Shift]キーを押しっぱなしにするだけです。セーフブートモードで起動した後は、何もせずにそのままもう一度再起動すればOKです。
私の環境では、この方法で多くのトラブルを回避することができています。
9.PRAM(NVRAM)クリア
PRAM(NVRAM)とはMacに内蔵されている小型のメモリのことで、ここには内臓スピーカーの音量や画面の解像度、起動ディスクやエラー履歴などの情報が記憶されています。
起動ディスクやエラー履歴周りの設定になんらかのトラブルが発生すると動作が安定しなくなったり、起動ができなくなったりする場合があります。
PRAMをクリアすることで上記の設定を初期化し、トラブルの解決を目指します。
PRAMクリアの方法
- Macの内臓スピーカーの音量を小さい状態に設定してから、システム終了します。
- 完全に電源が落ちたことを確認して、Macの電源を入れます。
- 電源を入れたらすぐにキーボードの[⌘(command)]、[option]、[P]、[R]の4つのキーを押し続けます。
- Macから2回目の起動音がなったら4つのキーを放しても大丈夫です。
これでPRAMのクリアは完了です。一回起動後に再起動を行うような挙動を示します。
2回目の起動音はPRAMがクリアされた後の起動音なので、工場出荷時のかなり大きい音量で鳴ります。知っていてもびっくりします。
10.OS Xの再インストールを行う
ここまでの対策を行ってもまだ挙動が安定しない場合は、各バックアップや各種アプリケーションのインストーラーの準備を万全に行ってから、最後の手段としてOSの再インストールを行います。
OSの再インストールでは、Mac内のデータを保持したままOSのみを上書きインストールする方法と、工場出荷時の状態(OSのみは最新版)にするクリーンインストールがあります。OSのみの再インストールでは問題が解決しない可能性があるので、可能であればクリーンインストールを行うのが望ましいです。
DAWに関するファイルとその他ファイルの設定状況がコンフリクトを起こしていることによる不具合の場合は、TimeMachineバックアップからの復元を行うと不具合まで復元されてしまうので、面倒でも一から各種インストーラーを実行し、アプリケーション、プラグインなどを復旧しましょう。
とくに、インストーラーが入手できないプラグインがある場合などは、DAWのライブラリからプラグインや関連ファイルを別のディスクに逃がしておいて、DAWのインストール後に復帰させてあげましょう。
3行でまとめると
- 簡単にできることは日頃から意識しておく!
- トラブルが起きても慌てずに対処!
- このページを携帯からブックマークしておく!
最後に
今回はDAWからすこし離れてMac本体のメンテナンス術についてでした。
私はMacのプロフェッショナルではないので、昔から多くのウェブサイト、ブログのお世話になってこの方法を確立してきました。その時、お役立ちサイトをMac/Safari内のブックマークに入れておいてしまったので、トラブった時に参照出来なくて困った記憶があります。ブックマークは携帯にしておくことをおすすめしますよ。
以前のOSXでは[アクセス権の検証・修復]を延々とやっていた記憶がありますが、現在では自動化されているみたいですね。そのうち全自動でメンテナンスフリーになってくれないものかと思っています。
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