Cable

ギターシールドもマイクケーブルも自作で繋ぐ!ケーブルDIYのススメ

エレキギター・ベースのシールドや、エフェクターを接続するパッチケーブル、DTM/DAWで使用するマイクケーブルなど、機器の電源を取る電源ケーブルなど、電気を使った音楽にはケーブルは欠かせません。

たかがケーブルと侮ることなかれ、ケーブルでサウンドは大きく変わります。

高品質なケーブルは多くのメーカーで製作されていて、選択肢は数多くあるのですが、ちょうどいい長さのケーブルがラインナップにない場合や、コネクタとの組み合わせを自分で選択したい場合などは、メーカーやケーブル業者に特注品を作ってもらうか、自分で作るか、になります。

特注品については別の機会にでも触れるとして、ケーブルを自作する大きなメリットは、既製品ケーブルが切り売りでも入手可能な場合、ほぼ100%の確率で既製品よりも安価に入手することが可能な点です。ものによっては高級ケーブルでもエントリークラスのケーブル程度の価格で入手できるので、他の部分に予算を回すことができて大変お得です。

また、ケーブル製作のノウハウがあれば、断線したシールドやマイクケーブルを自分で修理することが可能です。ケーブルのNGはほとんどコネクタ部分で起こります。

そんなわけで、今回は自分でケーブルを作成する方法をご紹介するしていきます。



目次

ケーブル作りに必要なもの

それでは早速、ケーブル製作に取り掛かりたいところですが、まずはケーブルを作るために必要なものをご紹介していきます。

ここでご紹介しているのは、最低限必要なものだと思ってください。というか、無いとケーブルが作れないものたちです。

材料以外の工具類に関しては、お近くのホームセンターなどで揃えることができると思います。工具類は半永久的に使用可能なので、揃えておくとケーブル製作以外にもなにかと役に立ちます。

ハンダごて

ハンダを使用しないソルダーレスのコネクタもありますが、基本的にはケーブルはハンダ付けをして作成します。

ハンダごての新規導入を考えている場合には、コテ台がセットになったものがおすすめです。

ハンダ

KESTER / KESTER44
KESTER / KESTER44
主役のハンダも当然必要です。

個人的にはハンダで音質が大きく変わることはないと考えていますが、簡易的な変換ケーブルでも業界標準のKESTER44を使用して作成するようにしています。

他のハンダを使用することはまず無いので正確な比較は困難ですが、太さ硬さがちょうどよく、作業時にもストレスを感じることがありません。

ケーブル

当然のことばかりで恐縮ですが、材料になるケーブルも必要です。

下記リンク先も参考に、作成するケーブルの使用目的に合わせてケーブルを選定して行きましょう。

コネクタ

当然シリーズもこれで最後です。

ケーブルの両端に取り付ける端子、いわゆるコネクタも当然必要です。こちらも使用目的に合わせて選択していきます。

各種コネクタについては、下記の記事で詳しく解説しています。

テスター・ケーブルチェッカー

MACKIE / MTest-1
MACKIE / MTest-1

意外と忘れがちな部分ですが、作成したケーブルが正常に使用可能かどうかをチェックするためにテスターやケーブルチェッカーを必ず用意しましょう。

最終チェックを怠ると、せっかく作成したケーブルが使用できない可能性が出てきてしまいます。

その他工具類

ケーブルを切断するニッパー、コネクタを固定したり、ケーブルを締め込むためのペンチ・ラジオペンチ、皮膜や緩衝材を切除するためのカッターあたりはあった方がよいです。

他にも内側の皮膜を除去するワイヤストリッパや、使用するコネクタによってはドライバーも必要になってきます。

新品のケーブルとコネクタを使用する場合、ハンダ吸い取り線やハンダ吸い取り機はなくても問題無いと思います。

ケーブル作成の手順

Male_kansei

ここからは実際にケーブルができるまでを順を追って解説していきます。

今回は例として、両端がXLRコネクタ(キャノンコネクタ)のケーブルで解説して行きますが、他の端子でもやることは一緒なので参考にして見てください。

1.ケーブルを切り取る

Cable_Cut

必要な長さにケーブルを切断します。

正確な長さが必要とされる場合や、几帳面な性格の方などメジャー等、目盛りがついているものを使用して長さを計りましょう。

パッチケーブルやラック内配線用のケーブルなどは、実際に使用する場所に当てて長さを割り出します。この時、出来上がりのケーブルは、コネクタの中に入り込む分だけ短くなることに注意しましょう。慣れてくれば、感覚で調整可能です。

画像にもありますが、ケーブルはハサミではちゃんと切れません。ニッパーなどの工具を使用して切断しましょう。

2.ケーブル皮膜を剥がす

himaku_cut

ケーブルの一番外側にある、樹脂製の皮膜を外します。カッターなどで刃を当てて押し込むように切るのがコツです。

スピーカーケーブルや電源ケーブル以外の電気的なシールドがなされているケーブルでは、皮膜の内側にはすぐにシールド線が入っています。あまり刃が深く入るとこれらのシールド線ごと切ってしまうので慎重にいきましょう。特に、施設用などに多いアルミラップシールドの場合、細心の注意が必要です。

Himaku_Was

皮膜の中身はこんな感じです。前述の通り、見えているのはシールド線です。

シールドをどかしてやるとこんな感じになります。

Cable_Nakami

ちなみに、画像のケーブルはAES/EBUなどのデジタル伝送や照明のDMXケーブルに使用されるMOGAMI 3080です。

画像上から半透明の赤と白(透明)の2芯ケーブル、シールド、ドレンワイヤ(シールドと電気的に繋がっている線)で構成されています。

シールド線自体が編み込まれているケーブルや、ドレンワイヤを持たずにシールド線を端子に直付けするケーブルも存在します。というか、そちらの方が一般的な気がします。

himaku

ちなみに、ギター用のシールドもここは同様です。

matome

ケーブルをまとめるとこんな感じになります。ギター用のシールドは主に、1芯+シールド構造です。

3.ケーブルの予備ハンダ

予備ハンダとは、ハンダ付けする端子やケーブルの先端部分に前もってハンダを少量乗せておくことを指します。

あらかじめ(予め)備えるから『予備』と言われるのですが、現代で一般的に使う『予備』と若干意味合いが異なるので混乱しやすいですね。蛇足でした。

まずは、ケーブルの皮膜をワイヤストリッパなどで剥がし、シールド線とドレンワイヤをひとまとめにします。

Cable_Strip

ドレンワイヤが入っているケーブルでは、シールド線を途中で切断し、ドレンワイヤだけをハンダ付けする場合もありますが、電気的な接合性、物理的な強度、錆びからの防御などの点からドレンワイヤとシールド線はまとめて使用するのがよいでしょう。

また、画像ではわかりづらいですが、赤と白のケーブルワイヤは細いワイヤが複数で構成されています。このままだと先端がホウキのように広がってしまうので、縁って、捻ってまとめておきます。

この工程でしっかりまとめておかないと、銅線が毛羽立ってしまいます。毛羽立った銅線がほつれて隣の端子に触れてしまうと、その部分から電流が隣の端子に流れてしまいます。所謂ショートという状態で、ケーブルが正常に機能しません。

4芯ケーブルで3極のケーブルを作成する際には、同色のケーブル同士をひとまとめにして使用します。

Yobi_Handa

ハンダごてをコテ台などにしっかりと固定して、ケーブルのワイヤを先に温めからハンダを当てて、流していきます。

ちなみに、上記画像を撮影する際には、カメラを持つための手が一本不足していたので、ハンダを口に咥えて撮影しています。蛇足でした。

Yobi_Handed

口のコントロールがうまくできず、若干乗せたハンダが歪んでいますが、このように先端の銅線が露出している部分をハンダで覆っておきます。

XLR(キャノン)コネクタを使用したマイクケーブルなどを作る場合には、上記画像のように白いケーブルが真ん中に来るようにケーブルを捌いておくと後の作業が楽になります。

また、上記のような2芯のケーブルを使用してギターシールドのような2極のケーブルを作成する場合には、色が薄い方のケーブルをシールド線とまとめて使用するのが一般的です。色が濃い方のケーブルを常に信号線、ホット側として使うことを『有色ホット』と言ったりします。

yobiha

ギター用シールドではこんな感じになります。注意点として、芯線の周りの黒いゴム(に見える部分)は2重シールド構造の内側になっているため電気を通します。このままコネクタに取り付けると、この部分が信号線に触れて(ショートして)音が出なくなります。

ケーブルにもよりますが、通常非常に薄い素材でできているので、手の爪で簡単に剥がすことができます。

4.コネクタのパーツ構成

次の段階に進む前に、まずはコネクタのパーツ構成を見ていきましょう。

今回は一般的に広く使用されているXLRコネクタ、NEUTRIKのNC3FXX(XLRメス)とNC3MXX(XLRオス)を例にご紹介していきます。

NEUTRIK NC3FXXのパーツ

先にメス側のNC3FXXのパーツ構成です。4つのパーツから構成されています。

female_1

まずは完成コネクタの上部です。

Female3

そして、コネクタ内部の端子部分がこちらです。

Female4

端子部分をコネクタ内部に押し込みつつ、ケーブルを固定する内部パーツです。

Female2

最後は、ブッシングと呼ばれる完成品コネクタの下部分です。

先に言っておきますが、このブッシング、ケーブル製作の鬼門です。もっとも頭を悩ませるパーツです。

NC3MXXのパーツ構成

こちらもメス側同様4つのパーツから構成されています。

Male_1

外側上部です。

Male_3

端子部分です。

Male_4

ケーブルと端子を押し込んで固定する部分です。

Male_2

ブッシングです。

何度でも言いますが、ケーブル作りの鬼門です。

その他のコネクタのパーツ構成

参考までにXLR以外のコネクタのパーツ構成も見て行きます。

phone_con

当ブログをご覧になっている方には最も馴染み深いと思われる、フォーンコネクタ、標準コネクタと呼ばれる端子です。楽器用のシールドは両端この端子ですね。画像のコネクタはSwitchcraft(スウィッチクラフト)の280です。端子部分、透明な絶縁スリーブ、胴体部分の3点で構成されています。CANARE製などは曲げ強度確保のために胴体内部にスプリング状のパーツが入っています。

2極の端子部分は、外側の長い方がグランド(アース)になっています。ラジオペンチなどを使い、端子の反対側でケーブルの皮膜部分を締め込むことで、ハンダ付けをした端子部分に引っ張る力がかからないようにする方式をとっています。

RCA_con

こちらは、オーディオ機器やDJ機器などでよく目にするRCA端子です。Switchcraft製RCAコネクタ3502AAUでは、絶縁スリーブはなく2点のパーツで構成されています。

フォーン端子同様に、外側の端子でケーブルを締め込んで固定する構造になっています。アース側端子にヒレがついていて、ハンダ付けがしやすい構造です。

MiniST_con

イヤホン端子などに使用されるステレオミニタイプのコネクタがこちらです。画像はSwaithcraftの35HDBAUというコネクタになります。パーツはフォーンコネクタ同様に3点です。

ちょっと見ていただければわかることなのですが、この小さいコネクタの中に3つの端子が近接して存在しています。この数ミリの端子間を確実な絶縁のためにチューブなどを通しながら作業することになるので、非常に作業難度が高いコネクタです。



5.コネクタの予備ハンダ

さて、ケーブルの終端同様にコネクタ内部の端子にも予備ハンダをしていきます。

female_kotei

ラジオペンチやペンチなどを使用して、コネクタをしっかりと固定しておきます。

ちなみに上記画像では、刃の裏側を使用して固定していますが、このカーブがジャストフィットしてます、HOZAN製です。画像の見えないところで恐縮ですが、ヘアゴムを使用して取手側を締めて固定しています。

Male_kotei

オス側はこんな感じで固定しています。あまり締め付けると端子に傷がつくので軽めに固定していますが、パーツ自体が軽量なので問題にはなりません。

Female_yobi

まずはメスから。端子をしっかりと熱してからハンダを乗せて行きます。

Female_yobied

強度と耐錆び性を最優先に考えているので、メス側には表面からはっきり見える位、かなり多めに盛っています。オス側は端子の底が浅いのでそこそこに盛っておけば大丈夫です。

yobiha2

フォーン端子の予備ハンダの図です。固定用に現在全く使用していないフットスイッチを使用しています。重みもあって滑り止めもついているため大変安定します。当然、端子部にハンダゴテの熱が入るので、使用する予定のある機器ではやらない方が良いです。

アースプレートの一部とチップ部分のターミナルにある程度のハンダを盛っておきます。また、ターミナル部分を軽く整形することもあります。

7.ブッシングを通す

わざわざ見出し1つにする必要があるのか、については疑問ですが、それくらい大切なことです。

bussing_toosu

ハンダ付けをする前に絶対に忘れずにブッシングを通しておきます。

なぜこんなにしつこく言っているかと言うと…。

このブッシング、見ての通りコネクタの下側にネジで入り込んでいく構造をしているため、ハンダ付けをしたあとでは取り付け不可能です。短めのケーブルで通し忘れた際には、反対側から通していく方法もありますが、反対側にコネクタがすでに取り付けられていたり、マルチケーブルだったりすると、今付けたハンダを一回剥がして付け直す必要があります。

実際に、今までの人生でこの工程を飛ばしてハンダを除去した回数は数え切れない位あります。XLRコネクタはまだしも、フォーンコネクタなどのケーブルを締め込む形状のコネクタでこのミスをやらかすと、皮膜に食い込んだ端子を折らないように慎重に開かなくてないけません。確実なロスです。気力も削がれます。

8.ハンダ付け

いよいよ、ケーブルとコネクタをハンダ付けします。

まずは、メス側、コネクタ内部には、画像向かって左側から1,3,2と番号が振ってあります(非常に小さく写真に収まりませんでした)。

バランス伝送用XLRケーブルのピンアサインは、1番=アース=グランド、2番=ホット、3番=コールドとなっていて、機器間で互換性が取れています。ごく一部の機器では3番=ホット、2番=コールドとなっていますが、ケーブル自体はそのまま使用可能です。

今回使用している、MOGAMI 3080に限らず白と赤など2色のケーブルには電気的な差異はありませんが、『有色ホット』の原則として、有色の赤色ケーブルを2番=ホット、白色のケーブルを3番=コールドに使用するのが一般的です。

Female_handa

作業は中央にある3番の端子から進めるとスムーズです。そうです、上記の手順2で、白い方のケーブルが真ん中になるように捌いておくと楽、なのはこの工程です。

コネクタ側の予備ハンダをコテで溶かし、そこにケーブルを漬け込んでいくイメージです。漬け込んでも少しの間は加熱して、両方の予備ハンダが溶けて混ざり合ったら、コテを端子から離します。

Famele_handed

他の2極も同様にして作業を進めていきます。ケーブルにクセがついていて、端子側に寄ってくれない時には、ピンセットなどを使用するとうまくいきます。素手で触ると確実に火傷します。

また、ちゃんと予備ハンダがなされている場合、シールド線は曲がることがない金属の棒のようになっています。

3番から行かずに、先に1番からハンダ付けをするのも一つの方法ですが、この場合には、シールド線を短めに切っておかないと、他のケーブルが端子に届かなくなってしまう場合があります。

代わり映えしない絵になるため、オス側の画像は割愛しますが、同様のことを反対側でも行います。ピンアサインがメス側と逆なことに気をつけましょう。

9.コネクタ完成

まず、ハンダ付けした端子をコネクタ内部にしっかりと押し込みます。

Female_jacket

奥まで入ったのを確認したら、ブッシングを取り付け、しっかりとネジを締めます。

Female_kansei

オス側も同様に締め込めばケーブルが完成です。

10.ケーブルのチェック

いままでの工程でケーブルは完成していますが、完成したケーブルがちゃんと使用可能かどうかをチェックします。

tester

前述のケーブルチェッカーを使ったり、画像のようなテスターを使用して、両端の各端子間の導通を測っていきます。全端子で導通が取れていて初めてケーブル完成です。

この最終チェックを怠ると、せっかく作ったケーブルを使用した際に音が出ない、とか音が変だ、となってしまいます。

可能であれば、マイクや楽器を使用して、ケーブルを動かしながらノイズが発生しないか、などのチェックも行っておきましょう。

ケーブル作りにあると便利なもの

記事のアタマの方でケーブル作りに必要なもの、をご紹介してきましたが、ここからは、ケーブル作りやハンダを使った作業にあると便利なものをご紹介していきます。

必需品では無いものの、私は作業の安全性を向上させたり、より丁寧に仕上げたりするために以下のものを使っています。

ピンセット・ヒートクリップ

pinset

記事中でも紹介しましたが、高熱の端子やケーブルを押さえるためにピンセットがあると便利です。

heatclip

ケーブルの皮膜部分は実はハンダごての熱で溶けます。恐らく、普通の樹脂よりも熱に強い素材を使用しているとは思いますが、それでも溶けます。ケーブル作りに慣れないうちは端子必要最小限の熱だけをスピーディーに与えるのが難しいので、ヒートクリップがあると便利かもしれません。

ヒートクリップとは熱効率がケーブル本体(銅)よりも良い金属製のクリップのことで、予備ハンダ時やハンダ付けの際に、ケーブルの皮膜に近い部分に取り付けることで、皮膜に熱が伝わるのをある程度防止してくれます。

個人的にはケーブル製作時にはあまり使用しませんが、複雑なコネクタ盤を作るときや、熱に弱いパーツが満載の機器内部のハンダ付けには使用しています。

熱収縮チューブ

tube

熱収縮チューブとは、ヒートガン(ドライヤーの強化版です)で熱を与えることで、およそ半分の半径にまで縮むチューブです。

端子の絶縁や、曲げ強度、耐摩擦強度の確保、後述のメッシュチューブの固定などに使用しています。

住友電工ファインポリマー / SUMITUBE
住友電工ファインポリマー / SUMITUBE

熱収縮チューブと言えば、住友電工ファインポリマー製のSUMITUBEです。他社製含めて熱収縮チューブ全般を指してスミチューブと呼ばれることもあります。

ドライヤーやライターなどを使用して収縮させる方も多いようですが、専用のヒートガンを使用することをおすすめします。

メッシュチューブ

messyu_tube

ケーブルの材質によっては、床面のホコリで表面が汚れてしまったり、傷がついて皮膜が破れてしまったり、手触りが気に食わなかったり、巻きにくかったりする場合があります。

メッシュチューブを被せておくことで、これらのことが大抵気にならなくなります。

また、画像の黒色以外にも、色々なカラーがあるため、カラーバリエーションに乏しいケーブルでも好きな色で使用可能です。

上記画像はOYAIDEのG-SPOT CABLEに黒色のメッシュチューブを被せたものです。サウンド面は問題なかったのですが、独特のペタペタした手触りが苦手だったのと、あまりに派手な色が気になったので被せてみました。

テプラ

tepra_tube

なぜ事務用品、と思われるかも知れませんが、コネクタ部分にテプラを貼ることで利便性を向上させることができます。画像では透明な熱収縮チューブを被せて剥がれないようにしています。

画像のようなステレオケーブルにLRを明示するだけでなく、センドリターン用に矢印だけを印字したケーブルや、見た目で区別が付きづらいデジタルケーブルなどに使用すると便利です。変換ケーブルに反対側のコネクタ形状を貼っておくのも便利ですね。

テープ+手書きでも良いのですが、ベタついたり、自分の文字を見るとテンションが下がってしまう方にはおすすめです。

結束バンド

insyu

結束バンド、インシュロックなどとも呼ばれます、FBIが手錠の代わりに使用したりもするアレです。小型のものを使用して2本以上のケーブルを束ねて使用する際に非常に便利です。ある程度の感覚で固定しておくことで絡まったりしてしまうことが無くなります。

恩師曰く、同じところから同じところに同じ長さのケーブルを何本も這わせるのはバカのやること、だそうです。

ケーブル同士の固定だけではなく、メッシュチューブの固定に使用したりもします。

インシュロックがかかっているケーブルは、巻く時に手を切らないように注意が必要です。



3行でまとめると

  • 予備ハンダを忘れずに!
  • 火傷に注意!
  • ブッシングを絶対に忘れずに!

最後に

さて、ケーブルを自作する方法について、かなり画像多めでお届けして参りました。

職業柄、1日中ケーブルを作り続けたりすることもあるのですが、ケーブル作りに最も大切なのは『慣れ』です。コネクタ形状に合わせて皮膜を剥く長さを決めたり、最小限の熱でハンダ付けを行ったりするには経験が必要になります。

しかし、もし自分で使用するケーブル作りに失敗してもいくらでもやり直しは効くので、どんどんやって見るのが良いと思います。

 

最後の最後に、実はこの記事の画像を撮影しながら20本程度のケーブルを作成していたのですが、集中力が欠けたためか終盤にブッシングの通し忘れをステレオミニコネクタでやらかしました。

皆様も、くれぐれも、ブッシングの通し忘れにはご注意ください。

 

また、ここまで自作をオススメしておいてなんですが、私、実は個人様法人様問わず、各種ケーブル製作請け負ってます。下記リンク先、お仕事のご依頼からご相談ください。

 


当ブログのFacebookページです。
少しでも皆様のお役に立てたら「いいね!」していただけると歓喜します。



COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です