あると便利なエレキギター関係のグッズについてご紹介して行きます。
Part1の今回は、ギターケースに入れていつも持ち歩いておくと便利なグッズと、弦を交換するときにあると便利なグッズについてご紹介していきます。
普段から使用するグッズから、不測のトラブルに対応するためのグッズまで幅広くピックアップしていくので、参考にしてみてください。
目次
ギターケースに入れておくと便利なグッズ
まずは、ギターケースに入れていつも持ち歩いておくと便利なグッズについてご紹介して行きます。
ギターを持ち運ぶ際のケースにはシールドやストラップなどを入れて持ち運んでいると思いますが、それ以外にも入れておくと便利なグッズがあります。
ギターケース
SADOWSKY / GUITAR PORTABAG PLUS
ギターケース自体も楽器を保護するためや、必要な収納力を得る得るために大切なグッズです。
クッション性のないギターケースにギターを入れて持ち運ぶと、万が一のときに楽器に深刻なダメージを受けることにもなりかねません。
楽器の保護を考えるとハードケースがベストですが、持ち運びを考えると厚手のギグケースが現実的でしょう。気に入ったデザインのものを使用するのも大切ですが、ある程度のクッション性と収納力のあるものを選びましょう。
画像のSADOWSKYのケースはセミハードケース構造になっていて、楽器をしっかりと衝撃からガードできます。また、ヘッド側にも収納が用意されていたり、下部のポケットも大きく、多くのものが収納可能です。
個人的には、ブランドロゴがデカデカと入ったケースは、別メーカーの楽器を入れて持ち運ぶのに罪悪感(?)を感じるので、あまり好きではないのですが、このケースはSadowskyロゴが控えめなので、許容範囲かな、と思っています。
チューナー
いつもチューニングをマルチエフェクターの内臓チューナーやフットボードのペダル型チューナーで済ませる方も、ギターケースに小型のチューナーを入れておくと便利です。
KORGのGA Customは小型ながら基準ピッチの切り替えや、ストロボチューナー機能も搭載している高性能なチューナーです。画像ではわかりづらいですが、メーター部分が立体的に見えるため、ある程度角度がある位置からでも正確なチューニングが可能です。
ロック式トレモロのエレキギターでもケースに入れて輸送中にチューニングは狂います。リハーサルの待ち時間などにケースからチューナーと短めのシールドを取り出してチューニングしておくことで、リハーサル時間の有効活用にも繋がります。
リハーサル時間の有効活用についてはこちらの記事もご参照ください。
また、アコースティックギターだけでなく、エレキギターでも使用可能なクリップ型のチューナーを使用することで、シールドで接続することなくチューニングを行うことも可能です。こちらは他バンドのリハーサルなど大きな音が出ている環境では正確なチューニングが困難ですが、ちょっとしたチューニングには大変便利です。
KORG / Sledgehammer Custom 100 Black
替えの電池
エフェクター、チューナー、ワイヤレスのトランスミッターやアクティブピックアップ用など、エレキギターの周りには電池が必要なものが多いです。電池が切れた時に備えて、ギターケースの中には常に交換用の電池を入れておく習慣をつけましょう。
また、エフェクターに電源アダプターを使用している場合にも電源ケーブルが抜けた時のために電池を入れておくと安心ですね。
また、単三充電池を使用可能な機器もありますが、アルカリ電池の定格電圧1.5Vに対して、充電池は定格電圧が1.2Vです。電池の持ちが悪いだけでなく、充電池に対応していない機器では動作しない可能性もあるため、基本的にはアルカリ電池を使用しましょう。
フレットガード
MONTREUX / Montreux original Fret guard [1033]
混み合った電車などで輸送中には、丈夫なギターケースに入れてあったとしても弦がフレットに押し付けられたり、強く当たったりしてしまうことがあります。このような状況が続くと、弦と当たっているフレットが削れてしまい演奏に支障が生じます。
フレットは演奏中にすり減っていく消耗品なのですが、演奏以外のところで消耗させるのは勿体無いので、大切な楽器を守るためにもフレットガードを使うようにしましょう。
また、フレットがすり減ってしまうとフレットをすり合わせたり、交換する修理が必要なのですが、費用はフレットガードを使用する費用に比べると大変高額になります。
MUSICWORKS / FD-01/BK
上記のFD-01のような湿度調整機能を持ったフレットガードなどもあります。
ギターケース内の湿度調整も可能で、湿度によるコンディションの変化や、錆び防止に効果があります。
六角レンチ
ブリッジのコマ調整やトラスロッドの調整、ロックナットを締めるのにも六角レンチが必要になります。これもギターケースに入れておくと便利です。特に、フロイドローズなどのロックトレモロ搭載ギターでは、弦交換をするのに必須となるため、必ずギターケースに入れておきましょう。
レンチのサイズ
ギターに使用する六角レンチは国産ギターと海外産ギターでサイズが異なります。
国産ギターは主にミリ規格の六角レンチが、海外産ギターは主にインチ規格の六角レンチが必要になります。ドライバーなどと違い、六角レンチはサイズが合わないと回せないので、自分のギターに合わせたものをケースに入れておくようにしましょう。
上記PICKBOYの六角レンチなどリング状になっているものは、紛失のリスクが少ないのでおすすめです。それぞれ、緑の800Mがミリ規格、黄色の800Iがインチ規格です。間違えないように注意しましょう。
一部のメーカーでは、国産でもフロイドローズオリジナルが搭載されていたり、海外産でもGOTOHなど国産メーカーのブリッジやナットが使用されている場合があります。その際にはそれぞれに合わせた規格の六角レンチが必要なので、注意しましょう。
予備の弦
ELIXIR / Nanoweb Super Light Anti-Rust #12002
予備がない時に限って切れるのがギターの弦です。ギターケースの中に常に替えの弦を入れておくことで、リハーサル中や本番中に弦が切れた際に対応が可能になります。
当たり前の話ですが、現在張っている弦と同メーカー、同ゲージの弦を入れておきましょう。1本切れたからといって1本だけ交換せず、家に帰ったら残りの弦も交換しておきましょう。
私はもう長らく画像のELIXIRを使用しています。一般的なコーティング弦なのですが、サウンドに張りがあり、弦の抑えた感じの滑らかさが気に入っています。他の弦を長年試していないので、比較ができないのが申し訳ないです。
ピックケース&ピック
ピックは使っていると削れていく消耗品です。そして、ライブハウスなどで地面に落としたピックはなぜか『絶対に』発見できません。
そのため、ピックを1枚しか持っていないと最悪の場合演奏が出来なくなってしまう場合があります。ギターケースには必ず予備のピックを多めに入れておくようにしましょう。
使用するピックが決まっている場合は、50枚単位などでまとめ買いしてケースに入れておくのがおすすめです。ピックケースは専用のものではなくても、小さめの缶や箱など流用可能です。
また、100枚以上のピックを購入する場合には、オリジナルピックを作成するという手もあります。ピック工房によっては、素材や厚さのラインナップが市販品よりも豊富にあるため、自分専用のピックを作成することが可能です。
クロス
MORRIS / CLEANING CLOTH
使用後のエレキギターには手汗や皮脂などの汚れが付着しています。このままの状態でケースに収納すると、弦やパーツが錆びたり劣化する原因になります。ギターケースに収納する前にクロスを使用してサッと一拭きするだけで弦やパーツの寿命を伸ばすことが可能です。
乾拭き用のマイクロファイバー入りのクロスと、オイルやクリーナーを使用する時に使用する通常のクロスを使い分けるのがおすすめです。ギターケースには乾拭き用のクロスのみを入れておけばよいでしょう。
弦の張替えに便利なグッズ
コーティング弦を使用することで弦の寿命は飛躍的に伸びますが、やはり弦は消耗品であることに変わりはありません。コーティング弦であっても弦は劣化しますし、長期的に引っ張られている状態では金属としても劣化します。
ギターは定期的に弦の交換が必要になりますが、特にロック式トレモロを搭載したギターなどでは、弦の交換は一仕事です。
ここからは、弦の交換をする時に便利なグッズをご紹介していきます。
ストリングカッター
PICKBOY / SC150
弦を張る時に余った弦や、古い弦を外す時に弦を切るのに必要なのがストリングカッターです。
一般的なニッパーなどでも代用可能ですが、プラスチック用のニッパーなどを使用していると弦の硬度に負けて刃こぼれする場合があるので、専用のストリングカッターを使用しましょう。
特に、多弦モデルのエレキベースなどでは、半端なニッパーなどでは弦が切れない可能性もあります。
ストリングワインダー
PLANET WAVES / PRO WINDER/CUTTER
弦を張り替える際にはペグを何回転も回す必要があります。
高精度なペグを使用しているギターでは、ペグのギア比が高く設定されており精密にチューニングを合わせることが可能ですが、弦を張り替える際にはそれが災いして回す回数が多くなってしまいます。
ストリングワインダーを使用することで一気に弦を巻き取ることが可能になり、弦交換の作業時間が大幅に短縮されます。
私自身、かつては不要だと思っていたストリングワインダーですが、弦交換の際に実際使ってみたところ、かつてない衝撃を受けたアイテムです。
また、ロックペグを使用することで、弦の抜け落ちを防止するだけではなく、弦をポストに巻きつける回数を減らすことができます。どうしてもくるくると巻き続けたくない人にはおすすめです。
弦交換のコツ
ここからは余談になりますが、弦を交換する時のコツをご紹介していきます。
ついでに掃除する
弦交換自体のコツではありませんが、弦が張ってある状態のギターでは、ピックアップの隙間や、指板、ヘッドなど清掃が困難な場所があります。弦交換のタイミングでこれらを掃除しておきましょう。
フレットの清掃を行うことで、フレットのサビが落ち引っ掛かりがなくなることで、チョーキングなどがしやすくなります。フレット清掃時には研磨材が指板にダメージを与えないように、指板をマスキングしてから行いましょう。
FERNANDES / SCRATCH MENDER 946
フレット磨き用には使い捨てるつもりで専用のクロスを用意しましよう、実際に金属を研磨した後のクロスは洗濯しても完全にキレイにはなりません。
また、塗装のされていないローズウッドやエボニー製の指板は乾燥が苦手です。レモンオイルを使用して、汚れを落としつつ保湿をしておきましょう。
Freedom Custom Guitar / SP-P-11 Lemon Oil
ボディの汚れ落としにはポリッシュを使用しましょう。
KEN SMITH / PRO FORMULA POLISH
オイルやポリッシュを使用する際には、事前に製品の注意書きをしっかり読み、ボティ裏やヘッド裏などの見立たない部分でパッチテストを行いましょう。
ロック式ブリッジの落下防止
フロイドローズなどのロック式ブリッジは、弦の張力とトレモロスプリングの張力を釣り合わせることでブリッジの位置をキープしているため、弦を全部外すと弦の張力が0になり、フロイドローズリセス(ザグリ)内にブリッジ全体が落ち込んでしまいます。
かといって、1本ずつ外して交換していくと指板やフレットなどの清掃ができません。
そんな時には、クロスを折りたたんでブリッジの後ろ側の隙間に挟んでしまいましょう。こうすることで、ブリッジの落下をクロスが食い止めてくれるため。全部の弦を同時に外すことが可能になります。
また、チューニングした状態のブリッジの位置を大体キープすることで、弦交換後のチューニングがスピーディーになります。
クロスの代わりに硬いものを挟んでブリッジを固定すると、トレモロスプリングの張力によりボディトップに傷が付く恐れがあるのでやめておきましょう。
また、この状態でトレモロスプリングを外すとブリッジを丸ごと外すことができます。ブリッジのザグリ内にはピックのカスなどのゴミが堆積しているので、何度かに一度は清掃しましょう。
弦の張り替え時期をメモしておく
お使いのギターに今張っている弦が、いつから張ってあるのか、即答できる方は少ないと思います。複数本のギターを使い分けている方は、なおさら何日前に張り替えた弦かを記憶しておくのは困難です。
ご自宅のギタースタンドなどに、いつ弦を張り替えたかをメモしておくと、定期的に弦を張り替えることが可能です。
古くなった弦はチューニングが安定しなくなり、音抜けも悪くなるので極力新しい弦を使いたいところです。
新品弦の巻きグセを取る
ギターの弦は一般的にくるくると巻かれた状態で売られています。長期間巻かれたままの状態で保管されていた弦には巻きグセがついていて、特に4〜6の巻き弦はまっすぐに張っても巻きグセのためになかなかチューニングが安定しません。
弦を張り替える前に、巻かれた状態の弦をまっすぐに伸ばすように引っ張ることで、この癖を抑えることができます。
また、弦がねじれている状態だと、チューニングが安定しないばかりでなく、弦が切れる原因にもなります。これも同様にしっかりと伸ばしておきましょう。
弦を張った後にしっかり伸ばす
ギターの弦は張力によって引っ張られて伸びて行きます。特に張りたての弦は巻きグセがなくなっていくことも合わさって半音〜1音分位伸びる余裕があります。
使用しているうちに弦が伸びて、チューニングをしてと繰り返してだんだんとこなれてくるのですが、その間チューニングが安定しません。張った直後からある程度安定したチューニングを得るために、ざっくりとチューニングが完了したら、弦を伸ばして行きます。
ZAL流張りたての弦を伸ばす方法は、ギターを弦を上にして床におき、6〜4弦、5〜3弦、4〜2弦、3〜1弦のそれぞれ3本の弦を12フレット付近でつまんで、グイグイ動かしたり、ギター本体を持ち上げる、というなんとも乱暴な方法です。これを間にチューニングを挟みながら3セット位繰り返します。
そうすることで、弦を効率的に伸ばすことができ、チューニングが早い段階で安定します。
「そんなことしたら弦が切れるのでは?」と思われるかも知れませんが、いままでにこの方法で新品の弦を切ったことはありません。
TUNE-O-MATICブリッジのギターでは、ブリッジのエッジで弦を切らないように少々大人し目にやっています。
この方法をマネする場合は自己責任でお願いします。
3行でまとめると
- ギターケースは収納力にも注目!
- ギターをケースにしまう前に拭く!
- 弦の張替えついでに軽く掃除をする!
最後に
さて、今回は常にギターケースに入れておきたいグッズと弦の張り替え時に便利なグッズ、おまけとして弦の張り替え時のTIPSをご紹介いたしました。
近くに楽器店がある環境なら、すぐに対応出来ることでも、近くにない場合は大変に苦労します。そうならないためにも自宅やギターケースにストックしておきましょう。
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