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Guitar

 Last Update : 2018.12.18

ギターの弾きやすさはここで決まる!エレキギターの調整〜弦高編〜


なんかギターが弾きづらい、弦が抑えられずにペケペケいってしまう。

初心者の方にありがちな問題です。原因は不慣れで上手く弦が抑えられていないことがほとんどですが、もしかすると『弦高』に原因があるかも知れません。

ギターの弾きやすさはネックコンディションと弦高で決まるといっても過言ではありません。

今回は、意外と奥が深いブリッジ形状別エレキギターの弦高調整の方法について解説していきたいと思います。

また、ネックが調整された状態でないと、弦高を調整することができません。ネックの調整が済んでいない方は下記リンク先を参照の上、先にネック調整を行なってください。

※当ブログでは、本文の内容を含むギター調整などに関するトラブルに対して一切の責任を負うことができかねます。実践する際には自己責任でお願いいたします。



弦高とは?

エレキギターの弦の高さのこと。一般的には指板上の12フレット上端から弦の下端までの距離を指します。

まずは現在の12フレット上での弦高を測ってみましょう。調整前後の各弦の弦高をメモしておくことで、自分が弾きやすい弦高を把握することができます。また、調整に失敗した場合も元の弦高に戻すことができるようになります。

端から目盛りの振ってある金属製の定規があると、弦高の測定を早く正確に行うことができます。

String Action Rulerは弦高やピックアップの調整時、高さを測るのに非常に便利です。

弦高の基準

一般的なエレキギターでの弦高は、6弦で1.5〜2.5mm程度、1弦で1.0〜2.0mm程度の範囲です。

アコースティックギターから持ち替えて、ストローク中心でプレイするギタリストは高めのセッティング、テクニカルな早弾きを行うギタリストは低めのセッティングである場合が多いです。

特に調整していない状態で12フレット上の弦高が上記の範囲に収まらない場合、ネックが反っている可能性があります。ネックが反っている状態では弦高の調整ができないので、先にネックを調整しましょう。

ネック調整の方法については下記記事をご参照ください。

 

弦高による演奏への影響

弦高が演奏性に与える影響はとても大きいです。

弦高が高いとサスティーンが伸び、ピッチが正確に出やすくなります。逆に弦高が低いと、サスティーンは短く、ピッチは安定しにくくなりますが、弦を抑えるのが楽になり、チョーキングもし易く、全体的に弾きやすくなります。

弦高を下げすぎると、弦が振動した際に上のフレットに触れてしまって、金属が擦れるような音がしたり、音が詰まってサスティーンがなくなってしまったりするので、そうならない範囲で調整を行います。

この金属が擦れるような音を『ビビリ』と言い、ビビリ音が鳴ることを『ビビる』と言います。エレキギターでは生音が若干ビビり気味でもアンプからの出音が問題なければそのままの調整にする場合もあります。特にクリーントーンを使用しないギタリストの場合、生音はビビりまくりだけど出音はかっこいい、なんてこともよくあります。

また、近年のギターはネック剛性の高さも合間って低い弦高(ローアクション)に対応しているものが多いです。総じてジャンボフレットやミディアムジャンボフレットなどの高めのフレットが打ってあり、軽く抑えただけでも音が出るようにセッティング可能です。

しかし、ドロップチューンを行う場合は弦のテンションが下がるため、同じ力加減でプレイしても弦の振幅が大きくなります。そのため、あまり弦高を下げるとせっかくドロップした6弦の解放がビビってしまって残念な結果になってしまうこともあります。

その対策としては、現在よりも太いゲージの弦を張る、といったものです。太いゲージであれば同じセッティングでもテンションを高く保てるため、ビビりを抑えることができます。弦のゲージを変更した際にはネックの再調整が必要なので、注意しましょう。

基本的に弦高は弾きやすく、ある程度のサスティーンがあり、ビビらない範囲内で弾きやすさとサウンドのバランスを取って調整しましょう。

言葉にすると簡単なようですが、非常にバランスが難しい調整なので、根気よく取り組んでください。また、ネックの状態次第では弦高が全く決められないこともあります。前述でもありますが、まずは納得の行くネック調整が済んでから弦高調整に移りましょう。

 

弦高調整の方法

さて、いよいよ弦高調整の方法について解説していきますが、その前に、弦高がどのように決まっているかを簡単にご説明いたします。

ギターの弦はナットとブリッジ(サドル)の間に張られています。そして前述の通り、弦高は12フレットと弦の間隔のことを指すので、弦高の調整方法は大きく分けて3種類になります。

  1. ナットの高さを変える
  2. フレットの高さを変える
  3. ブリッジ(サドル)の高さを変える

ナットの高さを変更するには、ナットを交換したり、ナット溝を削ったりする必要があります。また、フレットも擦り合わせを行なったり、高くする場合は打ち替える必要があります。

どちらも工具、熟練が必要な調整なので、楽器店さんに依頼しましょう。

個人レベルで可能な弦高調整は3のブリッジ(サドル)の高さを変えることで調整を行う方法です。多くの場合、弦高調整はブリッジ調整だけで問題なく行うことが可能です。

ブリッジ(サドル)の調整方法は、エレキギターに搭載されているブリッジの形状で異なります。ここからは、各ブリッジ形状ごとに弦高の調整方法をご紹介していきます。

 

シンクロナイズドトレモロの弦高調整方法

sync1

ストラトキャスターに代表されるシンクロナイズドトレモロブリッジでは、主にサドル部分の高さを調整することで弦高を調整します。必要な工具は六角レンチだけです。

六角レンチにはインチ規格とミリ規格があります。お使いのギターが海外産の場合はインチ規格のもの、国産の場合はミリ規格のものを使用しましょう。

六角レンチなどの規格については下記記事もご参照ください。

 

下の画像のように、ブリッジ上の各弦のサドルの高さを調整することで、弦ごとの弦高を調整可能です。

sync2

各サドルに2つずつ開いている小さな穴にはイモネジが仕込まれています。このイモネジを回すのに六角レンチが必要になります。

時計回りに回せば弦高が上がり、反時計回りに回せば弦高が下がります。各サドルの2本のイモネジでサドルが平行を保つように調整しましょう。

また、弦高を上げる方向にイモネジを回しすぎると、ネジ穴からイモネジが完全に外れてしまうので注意しましょう。逆に弦高を下げる方向にイモネジを回しすぎると今度はイモネジがサドル上に出っ張ります。ブリッジミュート(パームミュート)時など、出っ張ったイモネジが手に刺さるので注意しようがないですが、注意しましょう。

MONTREUX / Saddle height screws 1/4
MONTREUX / Saddle height screws 1/4″ inch Stainless (12)

弦高を下げた時にサドルから出っ張るイモネジが気になる方には短いイモネジに交換するのもおすすめできます。短いイモネジを使用することで、弦高を下げた時にサドルからイモネジが出っ張ることを避けられます。

イモネジの規格にもインチとミリがあるので注意してください。

sync3

また、画像のような2点支持のシンクロナイズドトレモロブリッジでは、○内のネジを回すことでブリッジ全体の高さと傾きを調整可能です。

基本的には工場出荷時のまま使用して問題ないですが、6弦側から1弦側に向かって徐々に低くセッティングを行いたい場合などは、個別のサドルで調整するよりも綺麗に仕上がる場合があります。



ノントレモロブリッジの弦高調整方法

テレキャスターに代表される、ノントレモロタイプのブリッジの場合もシンクロナイズドトレモロ同様に各サドルで弦高の調整を行います。

6Wayタイプのブリッジの場合は問題ないのですが、3Wayタイプのブリッジの場合は、2本のネジを異なる高さに設定しサドルの傾きで弦ごとの弦高を調整する必要があります。

 

 

 

Tune-O-Maticブリッジの弦高調整方法

TOM1

レスポールに代表されるTune-O-Matic(チューンオーマチック)ブリッジ(以下TOMブリッジ)ではサドルの高さ調整ができないため、各弦ごとの弦高調整ができません。

TOMブリッジでは6弦側と1弦側についているネジを回すことでブリッジ全体の高さを調整して弦高の調整を行います。必要な工具は特にありません。

TOM2

ネジを回す際には弦をしっかり緩めておきましょう。そうすることで指でも簡単にネジが回ります。

また、弦を張ったままペンチなどで回すことも可能ですが、クロスなどを使用してボディに傷が付かないように細心の注意を払いましょう。

画像は6弦側のみですが、1弦側にも同様のネジが存在しています。

 

ロック式トレモロの場合

Froyd1

FloydRose(フロイドローズ)トレモロブリッジに代表されるロック式トレモロブリッジもTOMブリッジ同様、基本的には各弦サドルの高さが調整できないため、弦ごとの弦高調整は不可能です。

下の画像のネジを回すことでブリッジ全体の高さと傾きを調整し、弦高を調整します。

Floyd2

1弦側を低い弦高に仕上げる場合、調整後の仕上がりとしては、若干1弦側が下がった状態になります。



☆まとめ☆

  • 高いと弾きづらいがロングサスティーン!
  • 低いとビビりやすいが弾きやすい!
  • 先にネックの調整をすませよう!

 

最後に

さて、今回は弦高の調整についてでした。

初心者用のギターや、格安ギターなどは工業製品としての精度が低く、ネックの剛性や精度、フレットやブリッジ、サドルの精度が低いものが多いため、思うように弦高が調整できない場合があります。

初心者セットなどを購入してギターを始めた方は、少し慣れたら1ランク上の弾きやすいギターを手にすることで飛躍的に上達したりすることもよくあります。また、ある程度のランクのギターは工場出荷時にプロの手でしっかりと調整が行われているので安心感もありますね。

また、最も細かく弦高を調整可能なブリッジはシンクロナイズドトレモロブリッジとノントレモロのフィクスドブリッジです。指板のRに沿わせて限界まで弦高を下げたい場合には上記のブリッジ搭載ギターが有利です。

弾きやすさとサウンドを天秤にかけ、ちょうどいいところに落ち着けるのが弦高調整、ネック調整を始めとしたギター調整の醍醐味です。弾きづらかったギターも調整一つで見違えるように弾きやすくなったりするので、時間をかけて色々試してみることをおすすめします。

 

 


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