大切なエレキギター、丁重に扱っていても傷がついてしまったり、塗装が欠けてしまったりすることがあります。
使い込んでいくうちに自然とついていく『歴戦のキズ』はギターの味だったりするため、あえてレリック加工をしたギターも販売されていますが、不本意なキズは受け入れ難いものがあります。
外装のキズだけでなく、エレキギターは電気楽器でもあるので、内部にも他の電気・電子機器と同様に弱点があります。
今回はエレキギターの弱点と題して、エレキギターが苦手とする様々な要素と、その対策について考えていきましょう。
目次
エレキギターの構造
弱点を探って行く前に、普段はとくに気にせずに使用しているエレキギター本体の構造について、ざっくりと考えてみましょう。敵を知り己を知れば百戦危うからず、の己編です。
まず単純に、木製のボディと木製のネックに金属の弦を張った弦楽器であるということができます。
ソリッドボディのエレキギターでは表面積の殆どが塗装面であり、塗膜によって湿度からある程度保護されているため、ヴァイオリンなどのホロウ構造のアコースティック楽器と比べて軽微ではありますが、木製の楽器全般の特徴である、湿度や温度などの環境変化の影響を受けてしまいます。
また、環境や経年劣化によって、塗装自体が割れてしまったり、溶けてしまうことがあります。
次に、金属弦の振動をマグネットピックアップで電気信号に変換し出力する電子楽器ということもできます。
金属は経年変化や磨耗などの影響で酸化します(錆びます)。その影響で、金属としての剛性が保てなくなったり、酸化による影響で、内部のポット類などが接点不良を起こします。
ピックアップに目を向けると、マグネットピックアップの磁石は電磁石ではなく永久磁石を使用しています。
永久磁石とは、電気信号を流していない状態でも磁石として機能する物質のことを指しますが、磁力が経年変化で劣化したり、合金の表面が酸化することで磁力が弱まることもあります。また、磁石の周りのコイルについても同様のことが考えられます。
エレキギターの弱点とそれらの対策
前項で、エレキギターは木製の電子楽器である、という非常にざっくりとした特徴を掴みました。
ここからは、そのざっくりとした特徴を元にギターの弱点とそれからの防御方法を考えていきましょう。敵を知り己を知れば百戦なんとか、というアレの敵編です。
ギターは落下などの衝撃や荷重に弱い!
ごく当たり前のことですが、エレキギターはぶつけたり、落下による衝撃や、なにかの下敷きになったりしてかかる荷重を弱点としています。しかも、本体のほとんどは木材でできているため、金属製の家具などには確実に当たり負けします。
荷重に関して、まさかエレキギターに乗る人は居ないと思いますが、満員電車での移動中にギターケースごと押しつぶされることで人間に乗られたのと同様のダメージを受けます。
中でもレスポールタイプなどのネックとヘッドに角度がついている楽器、ヘッドが接着で止まっている楽器では、この部分が物理的な弱点になります。
それでは、以下に主なダメージ要因とその対策について解説して行きます。
ストラップが外れてギターが落下!
これは演奏中に起こるトラブルの中でも最悪クラスです。
ストラップ外れに対する対策は、ストラップと本体をロックする機構を持ったストラップピンを使用することと、ボディにストラップピンをしっかりと固定することです。
上記のSecurity Lockは私も所有する全てのギターに取り付けています。長年使用していますが、演奏中にギターからストラップが外れたことは一度もありません。モデルチェンジ後のSecurity Lockはロック機構がカチャカチャ言わず、安定感も増しています。
また、使用しているギターのボディ材によってはストラップピン固定用のネジ穴がバカになりやすく、それが原因でエンドピンごとストラップがボディから外れてしまう場合があります。
バカになったネジ穴の補修にはドリルで穴を綺麗に拡張する→ジャストサイズのダボ(円柱型の端材)を下穴に木工用ボンドで固定する→ドリルでストラップピン用ネジの下穴を開け直す、という工程が必要になります。
この作業には手間も技術も道具も必要になってしまいますが、個人的には、割り箸やつまようじなどの『端材』をタイトボンドで固定する→木ネジをねじ込んで固定、の方法でも良いのかな、と思っております。マネする場合はくれぐれも、自己責任でお願いいたします。
ギタースタンドごと倒れる!
ライブハウスのステージやリハーサルスタジオで起こりうるトラブルです、自分で気をつけていても人通りがある場所ではケアしきれないのも現実です。
ステージだけではなく、自宅でも自分の不注意や小さなお子様、可愛くもイタズラ好きなペットのみなさまによりスタンドごと倒れたり、スタンドから落下することは考えられます。まずは、可愛い加害者のみなさまに怪我が無いことをしっかりと確認して差し上げてください。
ギタースタンドと愛機が運命を共にしないようにする対策は、倒されるような場所に置かないことと、ギタースタンドに立てかけておかないこと、です。
第一に、ライブハウスのステージやリハーサルスタジオ、ご自宅内において、人間の通り道、いわゆる導線上にギタースタンドを置かないことです。
また、意外と無頓着な方が多くてびっくりするのですが、スタンドの足がケーブルを跨いでいるのもケーブルが引っ張られたときにスタンドが倒れる原因になります。ステージサイドの幕や通路の曲がり角など死角になりやすい場所も避けるべきです。
ご自宅では、スタンドに長時間立てて置かないでケースに収納する、などの対策をとるのがよいでしょう。また、前述の可愛いペットのみなさまの中には『爪とぎ』を生活習慣とする方々もいらっしゃいます。平らな木材が立てかけてあると、格好の餌食になることを付け加えておきます。
満員電車で加圧・移動中に落下!
都市部に在住の方は日々味わっていると思いますが、週末の夜や平日の通勤時間帯に走る電車内は比喩のしがたい猛烈な空間です。手持ちカバンは手を離しても床に落ちることがなく、駅につく度に荷物ごと体が拐われていきます。
この空間にギターケースを持って乗らなくてはいけないのが、まず避けたいシチュエーションなのですが、そうも言っていられません。他の方にできるだけ迷惑にならないように、そして、人波に拐われないように、ギターケースは背中に装備するのではなく、自分の前で抱きかかえるように守ってあげましょう。
また、移動中に不注意からケースごと落下させたり、楽屋などで立てかけて置いて転倒させてしまうことがあるかもしれません。
これら移動中の不慮の事故に対するには、耐久性・耐衝撃性が高いギターケースに収納して輸送することです。
IGiG製のようにクッションが入ったセミハードケースを使用することで、ハードケースほどではないものの、ある程度の衝撃には耐えられます。また、一見ギターケースに見えないデザインもオシャレですね(個人の好みです)。
ケースがやや大きく、価格もナイロンケースよりも高額、ケース自体にそこそこの重量がある、といった点で敬遠する方も多いですが、ギターの保護という観点からすればベストの選択なのではないでしょうか。
ギターは温度・湿度などの環境変化に弱い!
ライブ当日やスタジオリハーサルの日、家を出る前に完璧にチューニングを合わせたのに、出先でチューニングがガッタガタになっていたという経験あるんじゃないでしょうか。特に、夏場や冬場、屋内外の気温が大きく異なるシーズンでこの傾向は顕著になります。
ネックの直線を出すために埋め込まれているトラスロッド、弦、トレモロブリッジの位置を決定するトレモロスプリング、これらは全て金属です。金属は温度によって膨張・収縮を行います。一つ一つの差異はさほど大きくなくても、組み合わさることでネックが反ったり、チューニングがずれる位の変化は簡単に起こります。
金属は温度だけでなく、湿度の影響も受けます。高湿度の状態に保管すると、金属パーツが非常に錆びやすい状態になります。
また、エレキギターを構成する木材は水を弾く塗装で覆われているとはいえ、外部と水分のやりとりをします。木材の段階でかなり乾燥させていますが、周囲の湿度が高ければ水分を吸い取り、逆に低ければ吐き出します。ギター内部の水分量の変化は、経年変化で木材の乾燥が進むとだんだんと少なくなり、サウンドへの影響が出づらくなります。この状態がいわゆる枯れたトーン、というやつですね。
アコースティックギターでは湿度管理はさらに厳重に行う必要があります。湿度が高ければカビが生えたりと腐食しやすく、逆に湿度が低すぎれば木部の割れなどのトラブルの原因になります。
ギターを保管する時の理想的な温度・湿度とは
移動中や出先で使用するときの温度・湿度に関してはコントロールすることが難しいので、ここでは自宅に保管する際の温度・湿度について考えて行きます。
エレキギターの保管には、一般的には人間が不快と感じない温度・湿度(15〜25℃・40〜50%)がベストと言われています。温度は在宅中の自宅であれば大体この範囲に収まると思いますが、関東地方で考えると、夏場には若干の除湿、冬場には若干の加湿を行うのが理想的です。
温度変化、湿度変化に関しては、対策を取ることが非常に難しいのですが、保管場所を上記の最適な温度・湿度に保つことで、温度・湿度に起因する多くのトラブルは未然に防ぐことができます。
しかし、自宅に不在の時も含めて、保管場所全体の空調を楽器のためだけにフル稼働させ続けることは、現実的ではありません。悩ましい問題ではありますが、ギターケースに収納した状態で湿度の管理を行う方法があります。
Dr.Dryのように除湿だけでなく、周囲が乾燥している時には加湿も行ってくれる湿度調節剤を使用することでギターケースの中の湿度が理想的な状態に保たれます。ギターケースに入れて置くと安心ですね。
また、今では貴重になったローズウッド指板や、エボニー指板、パーフェロ指板など無塗装の指板は乾燥に弱いです。逆に多湿の状態では指板が柔らかくなりサウンドに影響が出るだけでなく、物理的にも弱くなります。こちらも指板用オイルなどを使用してしっかりと湿度管理をしてあげましょう。
ライブ本番中にチューニングがガッタガタ!
ライブの本番が始まって、1曲、2曲とセットリストを消化していく中、チューニングが信じられない位ズレてしまっていること、あるんじゃないでしょうか?
これは、ギター自体のトラブルではなく、ギターの弱点を巧妙についてくる気温の変化の影響によるところが大きいです。当然、張ったばかりの弦などは金属の伸びが安定していないため、この影響が非常に出やすくなっていて、チューニングが一段と不安定になります。
ライブハウスやコンサート会場のステージ上には、数多くの照明機器があります。家庭用の40W電球などでも直接触るとかなりの高温ですが、ステージに使用する白熱球タイプの照明機器は1つの電球で300〜500W程と大変高出力になっています。そのため、照明機器付近では空気が急激に温められ、ライブ本番中にはステージ全体の気温が非常に高くなります。
この急激な気温上昇の影響で、弦やトレモロスプリング、トラスロッドなどの金属部分が膨張しネックコンディションやチューニングが不安定になります。個人的な感覚では、周囲の気温が低い冬場の方が影響が出やすく感じています。
急激な温度上昇によるチューニング崩れの対策は、弦交換の際にしっかりと弦を伸ばしておくことと、本番中にステージ上でこまめにチューニングをすることです。付け加えるならば、本番直前に弦交換をしないことも挙げられます。
曲間の短い間などに素早くチューニングをするには、ペダルタイプのチューナーが便利です。フロアタイプのマルチエフェクターなどにも組み込まれていたりしますね。
KORG / PB-CS Pitchblack Custom Black
ペダルタイプのチューナーにはチューニング精度ももちろんですが、同じくらい視認性も重要になります。Pitchblack Customはエフェクトペダルと一緒に足元に置いてあっても、明るめのインジケータのおかげで、非常にチューニングが合わせやすく便利です。
また、画像ではわかりづらいですが、チューニングメーター部分は視覚的に奥行きがあります。そのため、正面に立っていなくてもメーターが見やすく素早いチューニングが可能です。OFF時にはトゥルーバイパスになり、バッファーによりサウンドが変わってしまうこともありません。
エレキギターは電磁波に弱い!
ここまで主に木製の楽器であるという特徴に基づいた弱点をご紹介してまいりましたが、ここでは電子楽器であるという特徴からくる弱点についてご紹介してまいります。保管時よりも演奏するときに注意すべき項目になります。
エレクトリックギターのマグネットピックアップは、マグネットの磁界の影響内をを磁性体(弦)が動くことで、その振動を電気信号としてピックアップしています。ピックアップの持つ磁界は携帯電話の電波や電化製品の放つ電磁波の影響を受け、ノイズとして出力します。
現代社会には電磁波を放つ機器に満たされているので、根本的にこの電磁波からギターを隔離することは困難です。一般的なエレキギターにはこのノイズに対する対策がなされていますが、完全にシャットアウトすることは不可能です。そのため、エレキギターは電磁波を発生する機器全般に弱いということができます。
ライブ中にアンプからノイズが出る!
エレキギターと電磁波などの影響からくる外来ノイズの関係については以下の記事で詳細に解説しています。まずはこちらをご覧ください。
電磁波の対策として上記記事でもご紹介していますが、最も簡単で効果最大の対策は、ギター本体やギターアンプを電磁波を発する機器から離すことです。このような対策を取ることで電磁波の影響を最小限に止めることが可能です。
エレキギターは塗装面も弱い!
エレキギターの表面はポリ塗膜やラッカー塗膜に覆われています。塗膜により、木部が物理的にも湿度などの環境変化からも守られているのですが、この塗装面にも弱点があります。どの種類の塗装でも衝撃によりかけたり削れたりという部分は共通の弱点ではあるのですが、ラッカー塗装のギターは衝撃以外にも注意すべき点があります。
楽器用に使用されるラッカー塗装はニトロセルロースラッカーによる塗装で、ヴィンテージのギターやヴィンテージリイシュー(復刻)ギター、一部ハイエンドギターに採用されています。
ラッカー塗装では、ラッカー塗料をシンナーなど揮発性の溶剤で希釈し柔らかい状態で楽器に吹き付けを行います。溶剤が揮発することで、ラッカー塗料のみが乾燥・硬化し塗装面を形成する、という塗装方法です。
このとき、塗装面にはある程度の厚みも必要ですが一度の吹き付けで厚みを出してしまうと内側の塗料が空気と接触せず、揮発性の溶剤が抜けきらずに塗装不全を起こしてしまいます。そのため、薄く吹いては乾燥・硬化させ、また薄く吹くの繰り返しにより塗膜を形成させます。
塗膜が安定した状態で表面を研磨して出荷されるわけですが、塗膜の乾燥・硬化はまだ終わっていません。ゆっくりと年月をかけて徐々に硬化が進んで行きます。作られてから年月が浅いラッカー塗装は比較的柔軟性があり簡単に割れるようなこともないのですが、年月が進むに連れて次第に硬度が増して傷に強いが割れやすい、といった状態になります。
乾燥・硬化が起きるのと並行して塗装の収縮も起きるため、塗装面にクラック(ヒビ)が入っていきます。ヴィンテージギターの表面にヒビが入っているのは、この現象によるものです。リイシューギターの塗装面もこれを再現しているものが多いですね。
ラッカー塗装のメリットは塗膜を薄くできることで、ボディやネックの鳴りを損なわないことが挙げられます。しかし、塗装工程に手間がかかることと、現在の技術を持ってすれば他の塗装方法でも塗膜をある程度薄くできることもあり、一部の高級な楽器に採用されるに止まっています。
それでは、ラッカー塗装のギターが持つ弱点とはどういうものなのでしょうか、以下見て行きたいと思います。
ラッカー塗装は化学反応で溶ける!
ラッカー塗装のギターの塗装面は溶けます。と言っても、いきなり溶け始めるわけではなく、特定の状況下でラッカーが化学反応を起こし塗装面が変質することがあります。年月が経って塗膜が硬化した状態では化学反応を起こしづらくなりますが、塗膜が新しい状態では変質しやすいのでより注意が必要です。
まず、ラッカー塗装のギターはゴムなどの樹脂に反応して変質します。ギタースタンドのボディ下部やネック支持部などの樹脂が直接塗膜に触れた状態だと、接触面が化学反応を起こし接触面のラッカーが溶けて塗装が変質してしまいます。短時間では反応が進まない可能性もありますが、長時間スタンドに置いて保管する場合などには注意が必要です。この樹脂とラッカー塗膜の化学反応は高温・多湿の状況下では進行しやすくなります。
ギターを演奏するときの服装にも注意が必要です。材質によっては、Tシャツなどのプリントと化学反応を起こし塗装が変質します。人体で温まった状態の衣類は非常に反応が進みやすく、短時間でも注意が必要です。
ラッカー塗料は乾燥した状態でも科学的には結合していないため、マニュキア除光液などの溶剤で塗装そのものが溶けます。また、ギターのお手入れにポリッシュ剤を使用する場合にも、ポリッシュ剤が塗膜を溶かす場合があります。ポリッシュ剤が浸透したクロスなどにも注意しましょう。
ラッカー塗膜を化学反応から守る対策は、ギタースタンドの樹脂部分を布でカバーする方法があります。また、ギターを演奏する際にフロントプリントがあるTシャツを着用しない、というのも重要な対策になります。
KEN SMITH / PRO FORMULA POLISH
上記のようにラッカー塗装と反応しないギタースタンドやギタースタンドとの接触面を保護するスリーブ、ラッカー塗料対応のポリッシュを使用することで、特別な対応をしなくても塗装が溶けてしまうことがなくなります。
ギターの塗装面は日焼けする!
ギターに限ったことではないのですが、塗装面は日光や家庭用の照明などに含まれる紫外線(UV)に反応して日焼けします。人間と同じですね。この現象はラッカー塗装だけではなく、ポリエステル塗装やポリウレタン塗装でも起こります。
人間の皮膚は日焼けしても代謝により皮膚自体が入れ替わるので、時間経過で元の肌に戻りますが、楽器は代謝をしないために一度焼けたら日焼けたままになります。
日焼けすることで、塗装が黄変と呼ばれる黄ばんだ状態になります。メイプルネックなどでは綺麗な飴色に変色していくため、出荷段階で色付きの塗料で日焼けした風合いに塗ることもあるのですが、白系のカラーリングのボディなどは全体的に黄ばんでくるので日焼けに対するケアが必要になります。
また、ギターにステッカーを貼って使用している場合には、ステッカーを貼った部分は日焼けしないため、ステッカー型に日焼け跡が残ります。色白の人の方が日焼けが目立ちやすかったり、衣服を着ている箇所は日焼けしなかったり、人間と同じですね。
日焼けに対する対策は、ギターを可能な限り日光や照明に当てないことです。こう書くと特別な対応が必要に感じてしまいますが、ケースに入れておくだけでも十分に対応可能です。スタンドに立てかけて保管する場合には、直射日光が射し込む場所に置かないことも重要です。日常的な照明での日焼けは対応することが困難なので、潔く諦めましょう。
日焼け、黄変というとネガティブなイメージがありますが、飴色ネックやミント色のピックガードなど日焼けしたギターにも使い込まれた道具という感じで独特の味わい、風合いがあります。
直射日光に当てると紫外線以外にも温度変化が伴うので推奨できませんが、日常使用していることでの日焼けはポジティブに捉えていくことも大切です。ギターに使用される木材は、経年変化で内部の水分量が少なくなっていきます。これが枯れたトーンを生み出しているわけですが、表面の経年変化も合わせて楽しめれば、と思います。
3行でまとめると
- ギターの弱点を把握してしっかりと対策を!
- 簡単に対策可能なグッズも多数!
- 日焼けはポジティブに捉えよう!
最後に
今回はギターの弱点を把握して、それらの対策方法を考えてみました。
意識せずにギターにダメージを与えてしまっていた方もいらっしゃるのではないでしょうか?
当然、丁寧に使用していても経年変化によるダメージや、使用上仕方のないダメージもあるのですが、それらをポジティブに、味わい、風合いとして捉えていくメンタリティも重要になります。
工房で施されたレリック加工ではなく、自分で使い込んで徐々にヴィンテージ感が出てきたギターは一生ものの財産になります。
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少しでも皆様のお役に立てたら「いいね!」していただけると歓喜します。
いきなりでスイマセン。もぉリペアマンレベルの話になってしまうかも…なのですが、ピックアップの判断線なんかについての対策とか簡単なのわありませんでしょか?(;^.^)ヾ
ぱったぱた~さん
コメントありがとうございます。
ピックアップの判断線とは、半分断線している状態を表す半断線のことでよろしいでしょうか?
以下、半断線についてご返信いたします。取り違えているようであれば、お手数ですが再度コメントいただければと思います。
ピックアップが半分、もしくは完全に断線する場合、断線箇所により対策が異なります。
どちらの場合にせよ、原因は経年劣化による金属自体の強度低下の可能性が高く、事前の対策はかなり困難です。
困難ながらに事前に出来うる対策としては、しっかりした作りのピックアップを使用する、というものと、丁寧に配線を行う、といったところでしょう。
すでに断線・半断線の疑いがある場合の対処は以下です。
ピックアップからのリードワイヤ(スイッチとかボリュームに結線するワイヤ)が断線している場合、
リードワイヤの交換というのが修理方法になります。この場合には完全に音が出なくなることがほとんどです。
半断線の場合やハンダが剥がれている場合には音が出たり出なかったりする状態になります。
リードワイヤの交換手順は、ピックアップのベース部分でコイルとリードワイヤが半田付けされている部分を丁寧に剥がし、ワイヤを付け替えるというものです。
ピックアップ本体のコイルが断線している場合、残念ながら、完全な形での修理は不可能です。
というのも、同じサウンドを保つためには全く同じワイヤを全く同じ巻き方で巻き直す必要があるからです。
この場合には、コイル自体の静電容量が存在するため、音は出ますが音量が落ちてしまったり、低域が失われてしまう場合がほとんどです。
この場合の対処はピックアップ交換ということになるでしょうか。
ご参考までに当ブログでは、以下の記事などでオススメのピックアップをご紹介しております。
理想のサウンドへ!エレキギターの交換用ピックアップ〜ハムバッカー編〜
理想のサウンドへ!エレキギターの交換用ピックアップ〜シングルコイル編〜
簡単な対策、というところがご質問内容だったのですが、なかなか簡単な対策では無くなってしまいました。
ご不安な点があれば、お近くの楽器店さんなどにご相談してみることをオススメいたします。
少々おそくなりましてスイマセン。(;^.^ゞ
実はかな~り昔に67製のテレキャス(ケースわ64年製らしい)をゲットしておりまして(現在わ放置中)症状としては一番最後の「ムリ」な状態に近いです。ウロ覚えなのですが、洗浄か何かをやった上で丁寧に巻きなおし…なんてのを何かの雑誌記事で見た覚えがありましたもので、超貴重品やし、いつかナントカしたいかも…と考えて敢えて質問させて頂きました。ありがとござました。_(_ _;)_
ぱったぱた~ さん
いえいえ、ご返信ありがとうございます。
断線箇所によっては修理可能な可能性もありますが、超貴重品なので、専門のリペアマンの方に見ていただくのが良いと思います。
今後ともよろしくお願いいたします。