ProTools

自分用にカスタマイズ!ProToolsの初期設定〜MIDI・コラボ・同期編〜

ProToolsに限らずDAWでは使用する人によって用途が様々です。作曲に使用する人からデモ製作に使用する人、仕事でMIXを行う人、さらにはDAWを扱い始めた初心者の方から長年使用している熟練エンジニアまで、基本的にみな同じDAWを使用していますが、それぞれに適した使い方は十人十色です。

使い方によって有効な設定も様々なのですが、この設定を自分好みにカスタマイズすることで快適な作業環境を構築することができるようになります。

今回はProToolsの初期設定からMIDIタブ、コラボレーションタブ、同期タブについて解説を行っていきます。



目次

ProToolsの初期設定方法

初期設定ウィンドウはアプリケーションメニューバーから[ProTools]→[初期設定]または、[設定]→[初期設定]を選択すると立ち上がります。

ここからは各設定タブごとの解説を行っていきます。

MIDI

MIDIタグは、読んで字の如くインストゥルメントトラックやMIDIトラックで使用するMIDIや楽譜エディタに関しての設定をするタグです。

基本

ここでは基本的なMIDI設定を行います。

MIDI/楽譜エディタを開いたとき選択解除

いきなり和訳の問題が出ていますが、原文では”Remove Range Selection After Opening the MIDI/Score Editor”とあります。Range Selection=範囲選択が抜けてますね。

編集ウィンドウ上で範囲選択をしたMIDIクリップからダブルクリックなどでMIDIエディターや楽譜エディターを立ち上げたときに、今設定した範囲選択を解除する設定です。

タップテンポにMIDIを使用

標準状態ではタップテンポは上記画面でBPMをハイライトした状態でPCのキーボードのTを叩くことで使用可能ですが、この設定をONにすることで、タップテンポによるテンポ検出にMIDIキーボードなどからのMIDI入力を使用することができるようになります。

リアルタイムプロパティによって修正されたイベントを表示

リアルタイムプロパティとは、元々のMIDIデータに加工を加えず、再生時にクオンタイズやデュレーションなど発音タイミングやベロシティなどを制御可能な機能です。MIDIクリップを右クリックからリアルタイムプロパティを選択するか、編集ウィンドウのビューセレクタから表示させて使用します。

この設定がONになっていると、MIDIノートなどのMIDIイベントが実際の値ではなく、リアルタイムプロパティによって変更された状態で表示されます。

F11を[ノート待ち]機能に使用

ノート待ち(Wait for Note)とはMIDI入力があるまで録音待機状態を維持して、MIDI入力が開始されると同時にMIDIの記録を開始する特殊な録音待機状態です。

トランスポートウィンドウの画像で囲われている部分をクリックするとON/OFFの切り替えを行うことができます。

このチェックをONにしておくことで、F11キーはノート待ち機能ON/OFFのショートカットとして使用可能になります。ProToolsではOSでシステムに割り当てられているファンクションキーをアプリケーション内で使用することができません。F11キーをショートカットとして使用する場合にはシステム環境設定からF11に割り当てられているショートカットをOFFにする必要があります。

新規セッションにクリックトラックを作成

この設定がONになっていると、新規セッションを作成したときにクリックトラックがはじめから作られている状態になります。

デフォルトTHRUインストゥルメント

この設定ではMIDIトラックに入力されたMIDI信号を事前に定義された出力先に出力するか、最初に定義されたMIDIトラックに従うか、出力を行わないかを選択できます。

外部MIDI音源やMIDIインストゥルメントをリアルタイム演奏で使用する場合に重要な設定で、この設定でMIDIトラックのスルー先に音源が選択されていないと、MIDIレコードは行われていてもMIDIキーボードの音を聴くことができません。

[設定]→[オプション]のMIDIスルーにチェックが入っているかも確認しておきましょう。

コントローラーデータを描く時のペンシルツール分解能

ペンシルツールでMIDIデータにピッチベンドなどのコントロールデータを書くときのデータ感覚の細かさを設定する項目です。小さければ詳細な、大きければデータの軽いコントロールデータを書くことができます。1ms〜100msの間で設定が可能です。

MIDI再生時のグローバルオフセット値

MIDIをリアルタイム記録する場合、演奏音が演奏者の耳に入るまでには最低でもバッファサイズ分のレイテンシーが生じます。しかし、モニターにレイテンシーがあっても実際に記録されるMIDIはレイテンシーを持っていないため、MIDIはジャストタイミングよりも早いタイミングで記録されてしまいます。

また、違う環境で記録されたMIDIを再生する際に、モニタリング環境の違いにより全体的にノートが後ろに入っていることもあります。

この項目でグローバルオフセットを設定しておくと、セッション内全てのMIDIクリップの発音タイミングを調整することが可能です。

MIDIクリップをダブルクリックして開くのは

編集ウィンドウ上でスマートツールやグラバーツールを選択した状態でMIDIクリップをダブルクリックした際の挙動を設定する項目です。

MIDIエディタ、楽譜エディタ、MIDIイベントリスト、名前ダイアログの4つから選択できます。

MIDIマージリリースモード

MIDIマージ機能を使用することで、楽器のオーバーダブを別テイクに録音するように既存のMIDIクリップにMIDIノートを重ねることが可能です。初回のMIDI記録時にCCも合わせて記録していた場合、マージ時に入力されたCCをどう扱うかをここで設定可能です。

[ラッチ]に設定すると最後のテイクで使用したCCが全てにおいて上書きされます。[次のイベントまでラッチ]を選択すると、CC入力がない間もすでに記録されたCCまでの間はラッチと同様に振る舞います。[タッチ]ではCCを操作している部分だけCCを記録し、操作していない間はCCの記録をストップします。

ノート表示

この項目では、MIDIクリップの中央に表示されるノートのCを標準ピッチのC4、代用ピッチのC3、MIDIノートナンバー60の3種類から選択可能です。

外部機器の遅延補正

ProToolsで遅延補正が有効になっている時に、外部機器との通信タイミングをずらすことで遅延補正を行うための設定です。

MIDIビートクロック、MTC(MIDIタイムコード)、MIDIノートとコントローラーの3つに関してそれぞれ個別に適用できます。

MIDI/楽譜エディタ表示

[楽譜エディタに空の小節を追加]でMIDIクリップの最後のノートの後に指定した小節分の無音クリップを追加します。



コラボレーション

コラボレーションタグでは、複数環境でセッションを共有して作業を進めるAvidクラウド・コラボレーションを使用する際の設定を行います。すごい時代になったものです。

新規トラックを共有

新規トラック作成時にそのトラックを共有するかどうかの設定です。

最初の招待で全トラックを共有

チェックを入れておくと、誰かを招待した時に全トラックが自動的に共有されます。

プロジェクト参加時に全ての共有トラックをダウンロード

プロジェクトに参加した時に全ての共有トラックがローカルにダウンロードされます。

“トラックノート”ダイアログを使用

この項目をオンにすると、プロジェクト起動時にコラボレーション内で使用されているプラグインとローカルにあるプラグインの状態の差や、I/O設定の違いなどを警告するダイアログが開きます。無効にするとダイアログが開きません。

新たに共有されたトラックを自動的にダウンロード

チェックを入れると、プロジェクトに新たに追加されたトラックを自動的にダウンロードします。

同期

外部機器との同期をとるための設定項目群です。HD環境では設定項目がたくさんあるのですが、Native環境ではほとんど設定項目はありません。

マシンコントロール

本来HDシステム用の設定なので、Native環境ではその機能のほとんどが使用できません。

マシンがメモリロケーションに追従

このチェックが入っていると、ProTools側のメモリロケーションを使用してセッション内の再生位置を移動した時に外部コントローラーもそれに追従します。

マシンが選択挿入位置/スクラブに追従

この設定をONにすると、編集ウィンドウで選択した箇所やスクラブした箇所に外部コントローラーが追従します。

同期

外部機器との同期を行う際に必要な同期信号にシステム全体がロックするまでの時間を最小同期遅延で設定します。安定してロックできる最小の時間を設定することが望ましいです。



3行でまとめると

  • MIDI設定で作曲環境を快適に!
  • コラボレーションの時代がやってくるの?
  • 使ったことない機能ばかりで申し訳ないです!

最後に

今回はProToolsの初期設定からMIDIに関する設定、コラボレーションに関する設定、同期に関する設定を見てきました。

他の設定項目は下記リンク先でご紹介しています。

ProToolsでMIDIを扱ってる方はしっかりとMIDI設定を行っておきましょう。逆にエンジニアの方にはMIDI関連は本当に縁のない話だったりします。

コラボレーションに関しては使用したことがないのですが、可能性を感じてきます。今までは、DropBoxなどを使用して作曲家・編曲家・エディター・エンジニアなどで別々にデータを更新しながら作業をしていましたが、コラボレーションを使えば一つのセッション上で可能になる、というのは大きいと思います。

しかし、作編曲家でProToolsユーザーが少ないのも事実で、今後流行ってシェアが拡大してくれることをひっそり望んでいます。

 


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