イントロのリードサウンドにはこの歪みとディレイ、Aメロのクリーントーンにはコンプレッサーとコーラス、別の設定のディレイ、Bメロのカッティングには浅めのオーバードライブ、と曲中のパートごとに音色を切り替えていくためには、大量のエフェクターとパッチケーブルが必要です。
エフェクターを踏み換えるのにも一苦労ですし、スイッチャーを使用したとしても足下に広大なスペースが必要となり、運搬の手間もかかります。
そこで便利なのが今回ご紹介するマルチエフェクターです。今回は
マルチ(Multi)は英語で『複数の』という意味で、マルチエフェクターはその名の通り、複数のエフェクターを同時に使用可能なエフェクターです。
各エフェクトの解説は、以下の記事をご覧ください。
目次
マルチエフェクターを使用するメリット
マルチエフェクターとは、機種にもよりますが、上記記事で解説している歪み系、空間系、ダイナミクス系、ピッチシフト系、残響系などのエフェクターが全て含まれていて、同時に数種類のエフェクトをON/OFF可能なエフェクターです。
『保存→呼び出し』で使用可能
マルチエフェクターでは、あらかじめ『プリセット』や『パッチ』と言われるエフェクトの組み合わせを作成し、エフェクトごとの設定状況を含めてマルチエフェクター本体に保存しておき、ペダル一つで保存した設定を呼び出して使用することが可能です。
このため、クリーントーン用のディレイとリードパート用のディレイや、ナチュラルなオーバードライブサウンドから、ハードなディストーションサウンドなど、同じエフェクトで異なる設定を使用する場合にもエフェクターのツマミを回すことなく、一瞬で呼び出すことが可能です。
省スペース化が可能
コンパクトエフェクターでマルチエフェクターに内臓されている全てのエフェクトを網羅しようとすると、かなりの物量になります。
マルチエフェクターでもフロアタイプの小型のものはギターケースにシールドと一緒に入れられることを考えると、エフェクターケース満載のコンパクトエフェクターを持ち歩くのは大きな手間に感じられてしまいます。
ライブで使用するコンパクトエフェクターが5種を超える場合には、マルチエフェクターの導入を考えてもよいかも知れません。
また、スタジオでのリハーサル時にはマルチエフェクターを使用し、本番はお気に入りのコンパクトエフェクターをスイッチャーなどと共に使用している方もいらっしゃいます。搬送・セッティングの手間とサウンド面のバランスが取れていてよいですね。
配線の簡略化が可能
コンパクトエフェクターを複数個使用する場合、エフェクター同士を接続するためにパッチケーブルを使用します。コンパクトエフェクター2〜3個であればそこまで気になりませんが、スイッチングシステムが導入されていたり、5個以上のコンパクトとなると、パッチケーブルの本数もバカになりません。
意外と忘れられがちですが、シールド、パッチケーブルは金属の導線と、強度と重量のある金属のコネクタ、重量のある硬質なゴムで構成されています。職業柄、総長300メートルクラスのケーブルを運んだりしますが、筆舌に尽くしがたいレベルの重量物です。そこまでの長さにはならないとは言え、持ち運ぶ際の重量は無視できません。
また、仮に1つ1つのコンパクトエフェクターがノイズ対策、音質劣化対策が万全であったとしても、複数個の接続を行うことで音痩せを起こしたり、外来ノイズの影響を受けやすい状態になります。マルチエフェクターであれば、回路全体がシャーシ内部に収まっているため、外来ノイズに非常に強く、サウンドの出力経路での音痩せも起こりづらくなります。
接点数、ケーブル数が増えることのデメリットは他にもあります。エレキギター周りのトラブルのほとんどはジャックとシールド(パッチケーブル)の接点不良によるものです。トラブルの原因を当たろうにも、接点自体が多いとなかなか特定することができません。この接点数を少なくすることで、不意のトラブルを未然に防ぐことが可能になるのも大きなメリットです。
入出力端子が豊富
多くのマルチエフェクターではエレキギター本体と接続する入力端子、ギターアンプと接続する出力端子以外にも豊富な端子が用意されています。
LINE OUT(Cabi Sim Out)
内部プリアンプやエフェクトで作った音をストレードに出力可能なスピーカーシミュレート機能付きのライン出力端子がある機種では、PAと直接接続することでライブ会場でも自宅で作った音をそのまま出力可能です。また、宅録環境に1台あると、ドライ音を録音した後に、マルチエフェクターを使用してリアンプを行うなど、使用の幅が広がります。
また、内臓プリアンプが優秀な機種ではギターアンプのギター用入力端子ではなく、エフェクトリターン端子などのライン入力端子に接続することで力を発揮するモデルもあります。プリアンプ的な使い方というのでしょうか、これについては後述します。
SEND/RETURN
他にも外部コンパクトエフェクターなどと接続可能なSEND/RETURN端子を使用することで、歪みサウンドはお気に入りのコンパクトエフェクターを使用して、マルチエフェクター側でその歪みサウンドに残響系などのエフェクトを追加するなど、様々な使用方法が考えられます。
MIDI/CONTROL
外部プリアンプやギターアンプからのSEND RETURN接続を行う際に、プリアンプ、ギターアンプ側のチャンネル切り替えとマルチエフェクター側のチャンネル切り替えを同期させるためのMIDI端子やCONTROL端子が備わっている機種もあります。アンプの歪みサウンドをそのまま使用可能で、そこにマルチエフェクターでエフェクトを追加する際に便利ですね。
Phone Out
ヘッドホンと接続するための端子です。この端子にヘッドホンを接続することで、自宅などのギターアンプが鳴らせない場所・時間帯でもエレキギターの練習が可能になります。ライブでライン出力を使用する場合にはこのサウンドが出力されると考えて問題ありません。
使用するコネクタが3.5mmのミニステレオ端子のものと、ステレオ標準タイプの端子のものがあるので、しっかり確認しておきましょう。
AUX IN
外部オーディオプレイヤーなどと接続し、それらの出力をギターと合わせて出力する端子です。ライブ本番で使うことはまずないと思いますが、前項のPhone Outと合わせて自宅での練習に非常に役に立ちます。
楽曲コピーをする際に実際の曲と一緒に演奏できることは大きなメリットになりますし、メトロノームやリズムマシンなどと接続することでしっかりしたリズムトレーニングも可能です。
文章にすると味気ないですが、個人的には最もオススメするポイントです。
Digital Out
主に同軸端子(COAX OUT)などが備わっていて、デジタル出力が可能な端子です。
DAWのオーディオインターフェースと接続して使用することで、レコーディング・リアンプ時にノイズが少ない状態でオーディオを取り込むことが可能です。
USB
昨今、なんにでもついているUSB端子が搭載されている機種もあります。
マルチエフェクターのプリセットをPC上で管理することが可能なユーティリティーソフトが付属・フリーダウンロード可能なものや、PCと接続することで、ギター用のオーディオインターフェースとして機能する機種などもあります。
自由なルーチンが組める
機種によりますが、マルチエフェクターでは内臓エフェクトの接続順をある程度変更することが可能です。
初期状態では一般的な、セオリー通りの接続になっていることがほとんどですが、一部のエフェクトの効果をより際立たせたり、飛び道具的に使用するエフェクトの接続順を組み替えられるのはメリットとなります。
代表的な例ではWah→Overdriveと接続するか、Overdrive→Wahと接続するかで、ワウで強調された帯域のサウンドが大きく変わることがあげられます。コンパクトエフェクターでルーチン変更を再現しようとすると、プログラマブルスイッチャーの上位機種を使用するか、同種のエフェクターを2台用意する必要があります。
アンプのコンディションに影響を受けづらい
マルチエフェクターやプリアンプでサウンドを作り込んで行くと、会場やリハーサルスタジオのギターアンプのコンディションの影響を受けづらく、どこへ行っても一定のクオリティを保つことが可能になります。
とは言っても微調整は必要になりますが、アンプで歪みを作るギタリストに比べれば非常に苦労は少ないです。
チューナーを内臓している
コンパクトエフェクターを使用している場合には、ライブ本番中にチューニングをするためには、別途コンパクトエフェクタータイプのチューナーなどが必要になります。トゥルーバイパスタイプのチューナーでは、音質の劣化こそ最小限ですが、MC中などのタイミングで「バツッ」と音が鳴ってしまったり、バッファードバイパスでは音質の変化が起きたりと悩ましいところです。
また、ヘッドに取り付けられるクリップタイプのチューナーもありますが、周りで大音量が鳴っているとギター本体が共振してしまって、正確に音程を検知できなくなる場合があります。
多くのマルチエフェクターにはチューナーが内臓されており、チューナーを起動時には自動的にミュートがかかり音が出なくなるなど工夫が凝らされています。
この点は、特にライブを中心にガツガツ使用する方には大きなメリットになります。
マルチエフェクターを使用するデメリット
万能に見えるマルチエフェクターにも弱点があります。マルチエフェクターも道具なので、使って慣れていくうちにあまり気にならなくなっていくのですが、導入当初は不便に感じることも多いかもしれません。
プリセットの作成に時間がかかる
コンパクトエフェクターのツマミを触る感覚で操作可能な機種もありますが、コンパクトエフェクターと比べると、やはり手間がかかります。色々な部分の設定が行える反面、設定すべき項目が多く、使用方法に慣れるまでは、プリセット一つ作るのにも時間がかかりがちです。
また、同様に表面的に設定状況が見えないことが多いため、ツマミを眺めることができるコンパクトと比べて直感的な操作が困難な点も挙げられます。
こだわりのコンパクトの音質が出せない
マルチエフェクターの個別エフェクトの音が悪いと言うわけではなく、数多あるコンパクトエフェクターのサウンドキャラクターの中にはマルチエフェクターが苦手としているものも存在します。
特に歪み系のコンパクトの音色は各社ごとにかなり特徴があり、マルチエフェクターでもキャラクターを似せたプリセットがある場合もありますが、ホンモノの音質とは別物に仕上がっていることも少なくありません。
すでに使用されているお気に入りのコンパクトエフェクターがある場合は、マルチエフェクターの音が気に入らないという場合もあるかと思います。コンパクトエフェクターと併用することで解決可能な場合もありますが、ルーチンの自由度低下などデメリットもあるのが実情です。
マルチ派の私も踏みごこちやサウンドを鑑みて、ワウだけはコンパクトを使用したりすることがあります。
近年のマルチエフェクターの傾向
ここ近年のマルチエフェクターにはプリアンプセクションが備わっている機種が多いのが大きな特徴です。逆にギター用プリアンプにもマルチエフェクター機能が充実しているため、マルチエフェクターのプリアンプ機能を使用する前提で考えると、双方の差はほとんど無いと言うことができます。↑の画像のKemper Profiling Amplifierにも同時使用可能なエフェクトが8系統備わっています。
また、以前ではラックマウントタイプでしか成し得なかったエフェクトも小型のフロアマルチに導入されていたり、と導入の敷居も大きく下がっている印象があります。
小型化の技術はパワーアンプにも活かされていて、消費電力もサイズも重量も大きかったクラスABアンプから、小型・省電力・軽量が特徴のクラスDアンプやクラスHアンプがギター用パワーアンプにも揃ってきたことで、フロアタイプのパワーアンプも出てきています。
プリアンプ内臓のフロアマルチエフェクターとこれらのフロアタイプのパワーアンプを組み合わせることで、実質的にエフェクト満載のアンプヘッドを持ち運んでいるのと同じ状態になります。高能率パワーアンプのサウンド的な品質については賛否両論ありますが、個人的にはライブで使用する分には全く問題ないと思っています。
ラックタイプのマルチエフェクタ、プリアンプとパワーアンプの組み合わせや、パワーアンプ内臓のプリアンプを使用することで、アナログのアンプヘッドよりも小さいサイズでマルチエフェクター内臓のアンプヘッドを持ち運ぶことも可能です。ルックス的なインパクトであったり、特定のアンプ固有の歪み方にこだわりがない場合には1つの選択肢としてオススメできます。
また、一部のブティック系高級コンパクトエフェクターを各種導入することを考えると、マルチエフェクターは比較的安価に各種エフェクトを使用することが可能です。
そのため。まずは、一通りのエフェクトをマルチエフェクターで試してから、マルチで出せないサウンドをコンパクトエフェクターに頼っていくという方向性もよいのではないでしょうか。よほどの個性派べダルでもない限り、マルチエフェクターでサウンドを近づけられないことはありません。
マルチエフェクターの使用方法例
せっかくのマルチエフェクターなのだから、いっぱい使わなきゃ損と思っているのかどうかは不明ですが、常時複数のエフェクトがONの状態で使用している方が多いように思います。不要なエフェクトを使用することで音抜けが悪くなったりとデメリットも多く存在します。
複数のエフェクトを常時ONにするだけではなく、『バッキング用のプリセットでは歪み系(プリアンプ)のみを使用する』、『リード用のサウンドはバッキング用のプリセットのボリュームを上げて、ディレイを追加するのみにする』など、同時に多くのエフェクトをONにしなくてもマルチエフェクターのメリットは享受できるので、必要なエフェクトのみを使用するようにしましょう。
私個人の感覚ですが、ライブ時には弾いている本人しか気づかないような(失礼)微妙な効果を狙ったエフェクトはOFFにした方が音抜けもよく、踏み換えミスなどのトラブルも防げてよいのではないかと思っています。
また、プリセットごとの音量差について、リード時のブーストなど特別な場合を除いて可能な限り無いようにしましょう。当たり前の話ですが、アルペジオで使用するクリーントーンをストロークで弾いたら音は大きくなります。これをコンプレッサーだけでなんとか対処しようとすると、最悪に音抜けが悪くなります。別のプリセットを保存するか、ピッキングの強さで対処した方がよいでしょう。
マルチエフェクターだからと言って、頑張ってエフェクトを多用する必要はなく、効果が分かりやすいエフェクトを中心に、必要なエフェクトのみをONにして使用するのがよいでしょう。
オススメのマルチエフェクター・プリアンプ
ここからは、オススメのギター用マルチエフェクターを数点ご紹介させていただきます。
オススメポイントを簡単に添えてご紹介していくので、検討されている方は参考にしてみてください。
BOSS GT-1
まずは、BOSSのフラグシップマルチエフェクターシリーズからGT-1のご紹介です。画像だと若干伝わりづらいですが、実際のサイズを見てみるととても小型軽量で、ギターケースに入れられるほどです。また、価格も同シリーズに比べて比較的安価で、初めてのマルチエフェクターとして大変オススメできます。
小型といってもGTシリーズのエンジンを採用しているため、各種エフェクトも高品位で慣れてしまえば操作も直感的に行えるため、説明書とにらめっこする時間も短くすむでしょう。
肝心のエフェクト部については、空間系、残響系はさすがの一言ですが、OD/DS(Overdrive/Distortion)セクションとPREAMPセクションに若干のクセがあります。
設定しているGAIN値と実際の歪み量の関係がアナログ回路と比べてリニア過ぎるというか、ディスプレイ上のツマミ位置でサウンドが想像できなかったり、低出力なシングルコイルで歪み量が頭打ちになるのが早かったりする印象があります。特にローゲイン系のアンプでこの傾向が顕著で『使える音』になるツマミ位置が非常に狭いイメージです。
BOSSマルチの歪みに関しては以前よりあまり評価が高くないのはこういったところなのでしょうかね。新規にBognerやH&Kなどのハイゲインアンプモデルが追加されていて、それらはセッティングを詰めればいい鳴りをするのですが、GAINを下げると抜けて来なかったり、とアンプ種ごとに用途が限られてくる印象を受けます。
空間系、残響系に関してはそれを補ってあまりあるクオリティです。特にコーラス・ディレイに関しては単体のコンパクトエフェクターと比べても遜色ない素晴らしい出来です。
また、CTLペダルを使用することで、プリセット内の複数のパラメーターを同時に変更することができるため、『ブースターON』+『ディレイON』に設定しておいて、リードプレイ時にCTL1を踏むなど便利に使用することができます。
接続端子に関しても、外部コントローラーを接続するCTL2/3、内臓ペダルのEXP1に加えてEXP2として外部エクスプレッションペダルを追加できるなど拡張性も豊かです。
自宅での練習時にもAUX INとPHONESを使用してマイナスワン練習から、リズムトレーニングまで幅広くこなすことができます
TC ELECTRONIC / NOVA SYSTEM
個人的には空間系&ディレイ屋さんというイメージが強い、TC ELECTRONIC製のマルチエフェクターです。 上位機種のG-SYSTEMのアルゴリズムを採用して、美味いバランスでミドルクラスとして仕上げてきています。G-SYSTEMは素晴らしく高品位なのですが、その圧倒的なサイズ感からなかなか導入に踏み切れないといった方にオススメできます。
デジタルの高品位なエフェクト群の中で、歪みエフェクトには完全なアナログ回路を使用しているため、いわゆるデジタル臭さというものがあまりないのが特徴です。アナログ回路と言ってもデジタルコントロールされているので、他のエフェクト同様プリセットに保存して呼び出すことが可能です。
弱点は、TAPスイッチの位置と、BOOSTスイッチの位置です。本当にここだけ残念な配置になっています。というのも、段差&傾斜のおかげで踏みやすくなってはいるものの、上段のこの位置を瞬間的に踏んだりテンポに合わせて踏むのはかなりの慣れが必要です。
追い討ちをかけるように2つのスイッチ直上には4つのエンコーダーがあり、スイッチをかかとで踏みにいくと、これらのエンコーダーを踏んで破壊する可能性があります。ライブでガツガツ使用するためには対策が必要ですね。
弱点はあるものの、TC ELECTRONICの最上位機種と同等のアルゴリズムで動作するエフェクトを搭載しているマルチエフェクターとしては価格帯も手に入れやすいあたりということもあり、大変にオススメできるマルチエフェクターです。
LINE6 / Helix LT
最後に、LINE6が立ち上げたブランドHelixからHelix LTをご紹介いたします。LTは恐らくLightなのかな?シリーズの中で最もスモールフォーマットなのがこのLTです。拡張性に関しては上位版に譲りますが、価格帯的にもLTがちょうどバランス良いところに収まっているように感じます。
フルサイズ版はスイッチ上に割り当てを表示するミニディスプレイがつくのですが、自分なりのスイッチングロジックを持っているなら無くても踏めるはずです。
HelixシリーズはPOD系で蓄積したアンプモデリングのノウハウを詰め込んだ、オールインワンのマルチエフェクターです。LINE6ということもあり、やはりアンプモデリングの質が非常に高いです。フルサイズ版のHelix同様、有名どころのアンプを中心に62種類のモデリングが詰め込まれています。
ライブ会場で、自分のモニター用の音はギターアンプから、お客さん向けの音はキャビネットシミュレーター・マイクシミュレーターを使用したライン出力で出力すると言うことが本体のみで可能な点が大きなポイントです。
LTでも拡張性に優れ、思いつくことは大体なんでもできる状態です。逆に、出来ることが多すぎて、各種パラメーターの設定の最適値を見つけるのに時間がかかることが最大のデメリットになるでしょう。
番外編
Kemper Profiling Amprifierシリーズ
Kemper Profiling Amplifier / Kemper Profiling Power Head
各社が実在アンプのモデリングに躍起になっているころ、KEMPERはユーザーレベルでアンプの特性を取り込めるアンプを作成していました。アンプ特性を取り込むことをプロファイリングと言い、実在のアンプがある状態であれば結構簡単に取り込むことが可能です。
また、取り込み後に再調整をしたり、エフェクトを追加したりといったことも可能で、プリアンプ+マルチエフェクターの機能を全て持っているため、今回番外編として掲載してみました。
Kemper Profiling Amplifierについては下記リンクをご参照ください。
ラックタイプやアンプヘッド型のみのラインナップということと、価格帯的にも他のものと大きく開きがあるので、厳密に言うとマルチエフェクターカテゴリーのものではないので、こちらでは番外編としてのご紹介に留めさせていただきます。
3行でまとめると
- マルチエフェクターで配線楽々!
- 複数のエフェクトを一括で切り替え可能!
- ライブ時にライン出し可能なモデルも!
最後に
以前は『マルチは歪みが弱い』というイメージに取り憑かれていて、あまり使用して来なかったのですが、数年前にあくまでもリハーサル用と割り切って導入したBOSS ME-25が非常に使いやすく、気がついたら本番もマルチ1台で問題なくこなせるようになっていました。
かなり、過酷な環境で酷使していたのもあり、調子が悪くなってきたタイミングでGT-1がリリースされたのでまんまと乗り換えてみましたが、操作感はMEシリーズの方が近いかもしれません。軽装で向かうリハーサルでガンガン使用しています(KEMPER重いので・・・)。
当ブログのFacebookページです。
少しでも皆様のお役に立てたら「いいね!」していただけると歓喜します。