CL-1B

COMP

現役エンジニアが教える!おすすめプラグインCOMP5種〜パート2〜


現代のMIXには欠かせないコンプレッサープラグイン。

何種類持っていますか?

そのうちの何種類使ってますか?

前回5種類のプラグインをおすすめしたのですが、使用頻度を考えると前回の5種類だけでは足りないと思い、追加でもう5種のプラグインをご紹介します。

自分の中で、このトラックにはこのプラグインを使う、ハマらなかったらこっちのプラグインを試してみる。というルーチンはある程度あるのですが、MIXの主役級のトラックに使用するコンプレッサーを決められないことはよくあります。

そんなときに、選択肢が多ければ最適と思えるものが見つかる可能性も高いと思います。逆を返せば、選択肢が少なければ悩むことがない。とも言えてしまうのですが。

と、言うわけで、今回は前回に追加して5種類のプラグインをご紹介していきます。

前回おすすめした5種類のプラグインコンプはこちらの記事です。





Compressor Bank
McDSP

CB303

最初にご紹介するのは、McDSPのCompressor Bankです。味付けのない素直なかかり方のコンプレッサーで、シンプルな操作系ながら幅広いサウンドを演出可能です。また、かなりハードにコンプレッションをしてもフィルターを使用することで不必要にサウンドが篭ってしまうこともありません。

CB101、CB202、CB303の3つのプラグインから構成されるコンプレッサーで、CB101が基本的な操作子のみのシンプルなコンプレッサー、CB202は入力にフィルターが搭載されているコンフィグレーション、CB303はアクティブ動作可能なEQがついています。

CB101

CB101はレベリングに使用するコンプレッサーとしては言うことがないくらい素直なかかり方をしてくれます。

KNEEとは英語で『膝』を意味していて、コンプレッサーが動作するTHRESHOLD付近のカーブをコントロールします。なだらかなカーブをソフトニー、折れ曲がった直線的なカーブをハードニーなんて言い方をします。

また、BITEでは、コンプレッサーの『漏れ』を設定可能です。アナログコンプなどでありがちな、コンプレッション仕切れないで素通りしてしまうサウンドを再現しています。難しく考えず、しっくりこない時に触ってみると上手くいくことが多いツマミです。

CB202

CB202はCB101の左側にフィルターセクションが備わったコンフィグレーションになっています。

一般的なLPF/HPFだけでなく2種類のバンドパスフィルターも選択可能で、トラック内の必要な箇所にだけコンプレッションをかけることが可能です。

私は、コンプレッサーをかける前に必ずHPFを通すのですが、CB202を使用すれば1台でHPFの効果も得られるので大変重宝しています。一番使用するコンフィグレーションはCB202ですね。

CB303

CB303は、CB202の右側にEQセクションが備わったコンフィグレーションです。

STATIC EQでは一般的なEQプラグインのように決まった帯域をブースト、カット可能です。DYNAMIC EQはTHRESHOLD以上の信号が入力された時にだけ作用するEQで、コンプレッションされたことによって目立ってしまう帯域を、コンプが動作する入力信号以上の時だけカットするなどの使用方法があります。

 

SSL G Series Bus Compressor
Universal Audio

SSL_G_BUS

次にご紹介するのは、かの有名なSSL(Solid State Logic) 4000Gシリーズのマスターバスコンプレッサーのモデリングコンプです。今回はUAD-2プラグインをご紹介していますが、本家SSLのDuende NativeやWavesなど各社からモデリングコンプがリリースされています。

バスコンプと言うと馴染みが薄い方もいらっしゃると思うのですが、ドラムのミックスバスなどに使用するコンプレッサーのことです。あまり過度にコンプレッションするような使用法ではなく、バス内のサウンドをまとめるのに使用するコンプレッサーです。

若干語弊がある言い方ですが、一言で言うのなら、ミックスバスにインサートするだけで、いまいち馴染んでいないMIXが綺麗にまとまるコンプレッサーです。

派手な仕事はしないですが、このまとまり感は他のコンプでは出ないのではないでしょうか。注意点としては、バスでまとまりがしっかり出てしまうので、トラックのサウンドをある程度タイトに作ってやってからインサートしないと収拾がつかなくなりがちな点だけです。

バスコンプなど、ミックスバス、サブミックスにプラグインを使用する方法や効果については以下の記事も参考にしてください。





Teletronix® LA-3A Classic Audio Leveler
Universal Audio

LA-3A

お次はLA-3Aのモデリングコンプレッサーです。前回の記事でご紹介したLA-2Aの後継機ですね。これも各社からプラグインとしてリリースされています。

GAINで入力を調整して、REDUCTIONでコンプレッサーのかかり具合を調整するだけ、と操作はいたってシンプルです。

LA-2Aと同じく光学式のコンプレッサーなのですが、LA-2Aは真空管を使用していたのに対して、LA-3Aはソリッドステートです。このこともあり、LA-2Aが自然な減衰が得られるスローアタック、スローリリースのコンプレッサーなら、LA-3Aは超ファストアタック、超ファストリリースのコンプレッサーです。

特別な設定をすることなく、信号の頭からググっと潰れたサウンドが得られます。私は、速いアタックとリリースを利用して、ギターのドライブサウンド、クリーントーンなどを痛くすることなく前に出す時によく使用しています。

難点をあげるとすれば、GUIが小さくメーターの視認性がいまいちよくないところでしょうか。そんなところまで実機を再現しなくても、とか思ってしまいます。

 

Tube-Tech CL 1B Compressor
Universal Audio

CL-1B

こちらもアナログモデリングチューブコンプレッサーのTube-Tech CL 1Bです。ご紹介するのは、SoftubeのUAD-2プラグインですが、Softubeからネイティブ版もリリースされています。また、現在実機も入手可能です。

同じく光学式真空管コンプのLA-2Aと比べて細かい設定が可能で、どんなトラックにでも使用できる強みがあります。

また、ツマミの目盛りを見ていただくとわかるのですが、設定可能な幅がとても広く、ナチュラルなコンプレッションから、GAINを突っ込んだ激しいコンプレッションまで幅広くこなします。

スレッショルドを若干深め、レシオを抑えめに設定すると真空管の暖かさが嫌味なくトラックに加わるので、ボーカルトラックに使用するコンプレッサーの第一選択肢として超多用しています。

 

V-Comp
Waves

V-COMP

最後はWavesからV-Compです。

NEVE 33609の前身NEVE 2254のモデリングコンプレッサーです。

1台の中でコンプレッサーとリミッターが独立している構造になっていて、コンプレッサーのみ使用、リミッターのみ使用、両方とも使用と3通りの使用方法があります。基本的にはINPUTで入力信号の音量を決めて、レシオの割合でコンプレッションし、OUTPUTで出力音量を決める、といったシンプルな構造になっています。

33609にしろ、2254にしろ看板は『バスコンプ』なんですね、33609はどちらかというと放送業界御用達の送出用リミッターのイメージが強いのですが、2254はバスコンプだったようです。個人的にはバスに使用したことも、使おうと思ったこともないのですが試してみるのも面白いかもしれません。

サウンド的には、『NEVE特有の太い音』の一言に尽きると思います。多少INPUTを突っ込み気味で使用するとアナログ的な歪みが加わって、トラックが力強く、前に出てくる印象があります。

難点は、リダクションメーターが実際のコンプレッション以上に振れている気がするところです。すぐに-12dB位まで振れてしまって気が気じゃありません。

こちらはGOLDにバンドルされているので、Waves GOLDをお持ちの方は是非使用して見てください。

その他GOLDにバンドルされているプラグインについては、以下の記事も参考にしてみてください。





☆まとめ☆

  • 素直な効き目のコンプは1つは持っていたいところ!
  • ビンテージモデリングものは実機を知らなくても使える!
  • 選択肢を多く持つことでMIXの幅が広くなる!

 

最後に

前回に引き続き、おすすめのプラグインコンプレッサーを5つご紹介してまいりました。

レベリングをするためのコンプレッサーはDAW標準のもので十分なことが多いのですが、作業効率を高めるためのプラグインや、ビンテージモデリングもののプラグインがいくつかあると、MIXの幅は格段に広がります。

今回の5つでは、Compressor Bankが作業効率系の便利&素直コンプで、他の4つが個性派アナログモデリングコンプです。

正式なライセンスもの以外にも、明らかにビンテージエフェクターっぽい名前やGUIのプラグインは各社独自にモデリングしたものだったりします。ビンテージものに関しては、温故知新というわけではないですが、実機のサウンドを知らなくてもサウンドの流行の原点を知ることで参考になることも多いと思います。

 


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ZAL

 

 

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ZALのプロフィール

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お仕事:フリーランス音響エンジニア、
    作編曲家、ギタリスト、たまにDJ
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解説やレビューをしていきます。


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